人気ブログランキング | 話題のタグを見る

恒例・雑誌チェック・新年号ー光が丘図書館

「すばる」特集圧倒的な教養と旺盛な荘作意欲を持つアラセブ(アラフォー以上に)の作家・大江健三郎「読むことに始まり、読むことに終わる」井上ひさし「三人の地下活動家、魯迅・金三・米原昶」吉増剛造「眼・耳の記憶と記録」。これは三人並べただけでアラセブンの概括記事なし。「群像」インタブー吉本隆明「文学の芸術性」わたは軍国少年だったが堀辰雄や立原道造をよく読んだ。J・トウーサンvs岡田利規対談「現実から生まれる可能性」お互いに褒めあっているだけで深みが乏しい。蓮実重彦「映画時評」-A・ソクーロフ監督「チェチェンへ アレクサンドラの旅」歌姫ガリーナ・ヴィシネフスカヤ(ロストロボーヴィチの妻)が主演の傑作。20日からユーロSで公開。「新潮」四方田犬彦「文化時評」はパレスチナの映画監督ラシード・マシャラーイクとのインタブーインビューの話。蓮実重彦「随想」は蓮実の村上春樹論についての内田樹の論難に応酬している。岡田利規「安部公房と別役実の板ばさみになって」が面白い。岡田は客を被害者の主人公にシンクロさせないように牛のきぐるみを着せ、加害者にシンクロさせるために役者を舞台前面で語り掛けさせたという。また、他人の戯曲を演出する初体験で戯曲がますます解からなくなったとも書いている。古井由吉「瓦礫の陰で」古井の連作、今の日本の文学で芸術性を感じるのは古井の小説だけだ。「文学界」東浩紀「ふと考える」には房総の小さな町に「シェイクスピア・カンウントリー・パー」があってシェイクスピアの生家が再現されていて、町のボランテイアが熱心に解説するので驚いたそうだ・・。「世界」の大田昌秀と佐藤優の対談「沖縄は未来をどう生きるか」は大田の沖縄独立論に佐藤がどう切り込むのかと関心大だったのに、その話が中途半端にきれてしまったのが残念だった。

by engekibukuro | 2008-12-11 11:09 | Comments(0)  

<< 12月11日M「海霧」三越劇場... 芝居のない日曜日 12月7日晴れ >>