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3月14日(日)M「マクベス」世田谷パブリックシアター

作:W・シェイクスピア、訳:河合祥一郎、構成・演出:野村萬斎、美術:松井るみ。マクベスを萬斎、マクベス夫人を秋山菜津子が演じ、それ以外の役を高田恵篤、福士恵二の元天井店桟敷組と万有引力の小林桂太の3人で演じる。非常にシンプルな組み合わせの「マクベス」で、1時間半で終わる。能狂言の表現術を踏まえた演出で、実験的な試みだ。ただの要約に陥りかねない試みだが、松井の球形の廃屋のような見事な美術が舞台の核になって、類例をみない中身の詰まった短縮版「マクベス」ができあがった。ダンシネーンの森の木の葉が雪とともに舞い落ちてくる終景が美しい。

▼メモ。k園から三軒茶屋へ。世田谷PTの「マクベス」が終わって谷岡さん、毎日新聞の高橋さんとカフェでお茶。帰りにコーヒータイムによって扇田昭彦著「蜷川幸雄の劇世界」読了。革命への夢を棄てきれないロマン派としての蜷川像をくっきり描いた本で、前著「唐十郎の劇世界」対になっている。著者はその幅広い教養、柔軟な感受性、舞台への共感力が総合された、やはり現在の日本の劇評家として第一人者であることを確かめられた本だった。帰宅、カツオのたたきと、いんげんのゴマよごし。教育テレビで糸井重里司会の吉本隆明の講演を見る。吉本さんは車椅子で登場。終わりに吉本家が写り、最後に猫が写った、吉本家の猫がすげえ立派だったので驚いた。

by engekibukuro | 2010-03-15 11:03 | Comments(0)  

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