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3月26日(金)S 三匹の犬第1回公演 pit北/区域  

「現実はきびしく私たちは若い けれど要求は唐突で 思い切るという手もあるかもしれない」(作・演出:鈴江俊郎)。金子岳憲(ハイパイ)と光瀬指絵(ニッポンの河川)の二人芝居。舞台奥にはサキソンフォン奏者(森亜希子)。”回転寿司のホッキ貝の寿司と普天間の基地とどっちが大事なの”反戦・平和運動活動家は同棲していた普通の女に問い詰められる。女は活動家の機関紙配りとか、会議、集会への日夜が理解できない。とうとう破綻、女は表に引越しトラックを1時間だけ待たせて、最後の男の説得・懇願に応ずる。結局、活動家も最後には自信をなくして、説得できず、女は心の底では説得されたいのに事態は変らなかった。この芝居は鈴江独特の視角で今の政治・グローバリズムに圧倒されて、個人の存在が危うくなっている状況を告発し、客ととも考えたいというメッセージを持つが、二人の役者の光速会話、光瀬の破壊的身体演技が、話はシリアスだが、舞台をさらっていて小難しい芝居にしない。鈴江のキャリアがものを言う。芝居の息継ぎにサキソフォンが演奏されて、しゃれてもいるし、活動家と人民というちょっと古い構図が蘇っているともいえる。近頃、珍しいタイプの芝居で興味深かった。今の若い人たちがすべて政治アパシーだと決め付けるのは誤りだと思わせる説得力があった。

▼ブログに結構時間をとられる。ヴァンクーバーの中島君からメールの返信。ヴァンクーバーもオリンピックが終わって、侘しい静かな中小都市にかえったそうだ。CTで「百年の孤独」。副都心線・丸の内線・南北線で王子へ。最初北トピアの中だと感違いしたが、pit北/区域は別の場所だった。妙な建物で、舞台は二階から見下ろすか、下で観るか選ぶ。帰宅、オニオン。ポークソテイ。 

by engekibukuro | 2010-03-27 10:33 | Comments(0)  

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