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4月8日(木)M「かたりの椅子」(作・演出:永井愛)二兎社

世田谷PT。銀粉蝶扮する財団の天下りの女理事長の存在は、昨年来の新国立劇場の永井さんも当事者だった騒動を思わせる。官僚制、官僚的という言葉や振る舞いの奇怪さを描いた芝居だ。携帯電話を多用したシンプルな流れの芝居。かたり市のフェステイバルの開催をめぐる騒動だが、財団、区役所、市の有識者の不条理で不透明な関係が今の現実の日本社会の鏡になっている。”官僚的”という言葉が含む内実を暴き出したといえる。ただ、財団、区役所という組織の関係とかが、一寸分かりにくくて、不透明が不透明なままで示されるというところが少々の難点だと思う。竹下景子の主人公はよく演じているが、キャリアウーマンとしては存在感が足りない感じ。銀粉蝶は堂々たるもの。小劇場出身でこれだけの貫禄をまともにみせるようになった女優は希有だ。

▼メモ。還付金詐欺にあいそうになった。練馬区役所福祉課から電話があった。昨年の医療費を還付するという。ややこしい説明があって、おわりに携帯電話の番号をというので、持っていないといったら電話が切れた。区役所に問い合わせたら最近そういう話が多いそうだ。携帯をもっていたらひっかかっていたかも知れない。しかし、どういう具合にだまされるのだろう。ちょっと残念な気もした。以前にも偽の息子からの電話で振り込め詐欺にあい、あやうく逃れたこともあって、どうやら狙われているらしい・・。しかし、区役所の役人にしても偽の息子にしても迫真の、劇評家をあざ笑うような名演技で、ホトホト感心する。
・世田谷PTでSさんと観劇。終わって白金の利庵へ。天麩羅盛り合わせとせいろそば。天麩羅の天つゆのかわりに高橋三千綱がすすめる蕎麦屋のつまみでいちばんうまという天ぷらそばの蕎麦ぬきの”ぬき”のまねをして、この店にはないので熱い蕎麦汁をもらう。まあうまいか・・。帰宅。

by engekibukuro | 2010-04-09 12:23 | Comments(0)  

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