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11月19日(金)M「現代能楽集Ⅴ」世田谷PT

「春独丸」(弱法師)・「俊寛さん」(俊寛)・「愛のl鼓動」(綾の鼓) 作:川村毅、演出:倉持裕。
 「春独丸」と「俊寛さん」は、倉持がいろいろ工夫して演出しているが、どうもピンとこない舞台だったが、「愛の鼓動」は面白かった。ベンガル、岡本健一、小須田康人の3人の刑務官のタイプが描き分けられていて、死刑を執行する役人たちの独特の雰囲気がかもし出されていた。特に、15年も昏睡状態で病院にいる娘をもったベンガルの、実はモネの「睡蓮」を愛する美大出の男であり、その男の鬱屈と孤独がにじみ出るような演技が心に沁みた。

▼メモ。三茶のシャノアールで「寺山修司に愛された女優」を書いた山田勝仁君に偶然会った。そこでその女優の新高けい子さんに紹介された。ブログに書いた書評を喜んでくださった。
・夜は、渋谷道玄坂のポスターハリスギャラリーで、笹目浩之君が書いた「ポスターを貼って生きてきた」出版記念のウルトラポスターハリスターコレクション’50s-'60s展の開催ライブ「あらあらしい時代の空気を吸い込んだポスター」に。笹目君と、ゲストは元「現代詩手帳」の編集長・桑原茂夫さんと、アートデイレクターの東学さん。桑原さんは60年代のアングラ演劇のポスターの書き手、篠原勝之、横尾忠則の話など。横尾さんが書いた状況劇場の「ジョン・シルバー」のポスターは、公演が終わった後出来上がった。ギャラリーに展示されていたが、なんとそのポスターには「唐さん、遅くなったことをお詫びします」という文字が入っていた。あの時代は、演劇のポスターが厳然たる文化だった。いまは演劇のポスターを貼ってある飲み屋など見かけなくなった。それと宝塚の演出家の小池修一郎は慶応の学生時代、大の唐十郎ファンで慶応に紅テントを呼んだそうだ。東さんは、維新派のポスターなどで知られたアートデイレクター。今は小劇場のチラシもつくるが、大劇場のポスター制作で十分喰えるそうだ。来年は宝塚のポスターも手がけると・・・。

by engekibukuro | 2010-11-20 11:59 | Comments(0)  

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