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3月12日(土)M「デンキ島ー松田リカ篇」モダンスイマーズ

作・演出:蓬莱竜太、あうるすぽっと。蓬莱の「デンキ島」シリーズのア第一回上演。開幕まえ、蓬莱が舞台に現れ、昨日の地震の余震が起こったときの注意事項を丁寧に説明した。劇場自体は耐震設計で、ゆれと共振する仕組みになっているので、強い余震があっても、客席に座っておさまるのを待つのが、最良の選択だと。
 このデンキ島は蓬莱の故郷の能登半島の島の話で、そこの方言で皆喋りあう。初演は6年前の再演だ。主人公の松田リカ(前田亜季)は女高生。父(菅原大吉)は農作業で足に大怪我して、びっこになり、自暴自棄になり博打と酒にのめりこむ。母は男をつくって家を出た。兄(津村知与支)は母親より年上の女とねんごろだ・・。そういう環境に育ったリカの唯一の独自の業は父親からおそわった柔道だ。これが力になって、学校の不良たちにもめげず、仲間を助ける。父親が博打の借金でヤクザから追われるような暮らしなので、バイト、バイと毎日だが、彼女の度胸にほれこんだ本土からきたヤクザの姉ゴ(松永玲子)に見込まれて、彼女の追いたて業の助手になる。まるで劇画のような色んなヤクザや不良たちが暗躍、リカの親友だった高校生で2級建築士の資格をとったスミエ(山崎真美)などとの友情などを、この島で繰り広げる荒々しい芝居だが、蓬莱の劇作家としての天性を感じさせる面白さで、リカがヤクザに打ちのめされても気丈にデンキ島を出てゆくまでの物語をたっぷりみせた。バトミントン大好きなヤクザのコンビとか、木にロープをかけてのリカの身体訓練だとか、細部のアイデイアもこっていて、蓬莱の世界に役者たちを染め抜く演出の業も確かだ。
▼メモ。おもろ。中川君だけ。この店の料理場の背後の食器棚には泡盛を入れる沖縄特有の容器カラカラや、日本酒の銚子、コップや人形が何段にも置かれている。いままでどんな地震にあってもこの棚からそれらは落ちたたことが無いのがこの店の自慢・・・。さすがに今度の地震では落ちただろうと思っていったら、狭い棚からひとつも落ちていない。店主のヒデキさんは、豚の沖縄風の角煮ラフテイを煮る汁は大揺れに揺れたそうだが、棚からはコップひとつ落ちないと・・。この店の設計は、昔池袋の居酒屋の設計では名人の荒とい
う悪酔いで有名な建築家がやったもの・・。だが、この店の先代の開店したヒデキさんのお母さんの念力、お父さんの出身地、沖縄のシャーマンの魂・霊力、超越性の開示だとおもわせるフシギを中川君と驚きあった・・・。

by engekibukuro | 2011-03-13 08:48 | Comments(0)  

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