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3月19日(土)M「カラスの国」

作・演出:早船聡、サスペンデッズ、シアタートラム。
 やっと芝居を観られた、芝居にありついたというよう感じになるのは致し方ない。早船は開幕前に、東日本大震災の犠牲者、罹災者の方々への心からの哀悼、お見舞いの言葉を述べ、この時期に芝居を上演することが良いことなのかと考えていましたが、結論ははっきり出ません。しかし、楽しんでいただければ・・・と。

 舞台はどこかさびれた土地のホテル。深夜に目的地に行きはぐれた客がやってくる。部屋は満室だが、必ずなければならない予備の部屋があるのだが、不親切なボーイはないという、しかし女性の支配人がでてきてその部屋を提供する。だが、その直後に犯人護送中の護送専門員がよぼよぼの犯人の老人に縄をつけてやってくる。事故で先に進めないからと・・・。それからは脈略無くいろんなことがおきて・・・、ボーイは頭の弱いウエイトレスをイジメ騙し、夜中の客は明日の仕事の資料つくりが大変なのに、護送の二人と相部屋にされ仕事ができない。隣の部屋の仕事中のSM娼婦の嬌声で眠れない演出家を装った刑事がロビーに出てきた。護送の爺さんの犯罪は誘拐事件、刑事の捜査目的も10年以上も前の施設の姉妹の誘拐事件、この事件はこのホテルの支配人がかかわり、妹は地下に閉じ込められている。護送屋は明日結婚式だとか、犯人の老人は深夜の客や姉妹の幻の父親に変幻する。遂にボーイはウエイトレスに殺される・・。なんだかしちゃかめっちゃかで芝居が焦点化しない。早船の父親への思い込みもあまり伝わってこない。しかし、犯人と父親を演じる三田村周三の渋い演技、護送屋の佐藤銀平(B作の息子)の演技の度外れの狂騒など、お芝居の匂いはちゃんと確保されていた。
▼土曜のおもろは閑散としていた。カップルも中川君もK先生もこない。カウンターの上の料理も少なくなっている。泡盛2杯目はおわるのころ有田さんがきた。この前神田の萱であったばかり、”またエモリさんか””つまらないね”。といいあって泡盛3杯目に、やっとぼちぼち客が入ってきた。斉藤環が書いていたが、地震直後は躁状態になるが、それが鬱状態に変化すると・・・、いまは皆鬱へ傾いているのか・・・。

by engekibukuro | 2011-03-20 10:52 | Comments(0)  

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