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4月18日(月)岸田国志戯曲賞受賞式

 第55回岸田国l志戯曲賞の授賞式とパーテイが神楽坂の出版クラブで行われた。今回の受賞は松井周が書いた「自慢の息子」。選考過程を委員の岩松了が発表した。9本の候補作を選考委員6人(岩松了、鴻上尚史、坂手洋二、永井愛、野田秀樹、宮沢章夫)が選考したが、なかなかしぼりきれず難航したそうだ。松井の戯曲の評価は、する人と、しない人が極端に別れるとは思う。岩松は、懇切丁寧にこの戯曲の価値を分析、解明した。それでもこの「自慢の息子」の受け入れ方は様々で、また、戯曲だけで、舞台を観ていない(選考委員は全て観ていない)こともあって、わたしの観かたとは違うのは仕方がない。しかし、とにかく、戯曲も舞台も傑作だった。「シアターアーツ」の「舞台人クローズアップ」という連載コラムで松井にインタビューしたし、この受賞は心から嬉しい。松井の恩師の平田オリザさんも無論来ていて、近年の岸田賞は、岡田利規、前田司郎、柴幸男と平田さんの影響圏から受賞者が出ているが、今回の松井は青年団の代表的な俳優の一人だったし、文字どうり愛弟子だから一際嬉しそうだった。松井がこんかいの大地震後の演劇のありかたを”自分の妄想に閉じこもることと、現実の厳しさにたじろぐこととの、その間の緩衝地帯をまずはつくることだと受賞の挨拶で述べた・・。この挨拶で、松井は”わたしがこの賞に特別に思いやりがあるのは、わたしの卒業論文が岸田国志論だったからと、その序文の1節を読んだ・・。こんな受賞者は初めてだろう、なにやら感動したね・・・。また、ゲストとして挨拶した岡田利規の話もよかった。これからの演劇はどうあるべきかという真摯な話で、演劇の世界も岡田や松井の世代が興隆してくるという気配を濃厚に感じさせた。いろんな人に会ってお話できた。びっくりしたのは青年団の女優で、松井の主宰する「サンプル」の女優でもあった辻美奈子さんが松井の奥さんで、女の赤ちゃんと会場にきていたこと・・。奥さんは辻さんだたtのか・・。ほかに「サンプル」の松井の芝居にはきってもきれない羽場睦子さんとも会い、大好きな青年団の女優・渡辺香奈ちゃんに会えたのも嬉しかった・・。  

by engekibukuro | 2011-04-19 11:07 | Comments(0)  

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