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7月20日(土)M「最後の授業」(作・演出:長谷川孝治)

弘前劇場、シアターグリーン。

 舞台は弘前の高校の職員室、今日は、30前で、この高校の教師から地元の大学の準教授に抜擢された国語の教師の最後の授業の日・・・。長谷川によれば、職員室は生徒の前での建前から本音に戻る、本年から建前に移行する教師たちの、切り替えの場所だそうだそうだ・・。この職員室には教師、実習生、お腹の大きな妊婦の先生、地元の新聞のオーナーとかが出入りして、先生たちは長谷川独特の薀蓄話し、たわいのないいろんなお喋りをしている・・、たとえば、女性の実習生のカバンの中に必ず一つ入れているワンカップ大関の話、それを受けての、ワンカップのプルトップの開け方のコツ、そのよろこびとかに盛り上がり、ある教師は公務で青森にゆき、帰りの青森駅で先端モードのドレスを着飾った素晴らしい女性が、駅のキオスクでワンカップを9つ買って、列車に乗り弘前までの九つの駅間で一つずつ飲み、弘前で飲み切り、酔った様子はみじんもなく降りて、スタスタ歩き去った・・・、こういう場面は、長年の教師経験があり、硬軟両面の甚大な薀蓄、話題豊富な長谷川の独擅場・・・、喫煙者は特設喫煙バラックまで遠距離を歩き、室外では問題児が祖母と来ていたりと、小事件があって、終わり近くに妊婦の教師と男性教師が二人っきりになったとき、その教師が妊婦のお腹を指して、”それはボクの子ですか?と突然聞く、なんだか女性教師が答えに窮していると、急に人物が消えて、東北の震災、原発事故のあとの荒廃をおもわせる写真が長時間流れ、それにあわせての現代音楽が写真を突出させてゆく・・、なにやら思わせぶりだが、それは意味するものより、演劇でしか出来ない刺激ではあって、忘れられない舞台を長谷川は創ったのだ・・。
▲おもろ。今日はカップルだけ、中川君は欠席、宮崎駿「風たちぬ」を見に行くか・・、いろんな見たい映画が沢山あるな・・・。ような話で・・しめのビールをいただく・・。

by engekibukuro | 2013-07-21 09:15 | Comments(0)  

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