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7月30日(火)



▲有田芳生氏に薦められて藤岡利充監督の映画「立候補」を東中野のポレポレで見た。大阪府知事選に立候補した泡沫候補の選挙運動をルポした映画・・。大阪は松井と橋下という維新派の圧倒的な勢力下の選挙だ・・、中心人物はマック赤坂、”♪スマイル、♪スマイル”と唄って踊るのがアッピールのスタイル・・、秘書一人で、選挙カーはロールスロイス、京都大学出身、伊藤忠に務めて、独立してレアメタルを輸入する会社を立ち上げ財をなす・・、なにしろ供託金は300万円、規定投票数に達しないと没収される・・・それを何回も繰り返すのだから・・、立ち止まる人も少なく、警官も妨害する・・、しかし、その無残ともいうべき活動を繰り返し見ていると、マック赤坂の人柄、その真摯な一見ナンセンスな活動の存在感の訴求力がましてくる・・。ラストは東京へ戻って秋葉原、自民党の安倍総裁の演説会場に乗り込み、踊りだす。安倍応援の日章旗を林立させたヘイトスピーカーたちががマックに”帰れ!帰れ!の大コール、”ゴミ、ゴミ”との大連呼、この情景を、映画を見た高橋源一郎が朝日新聞の論壇時評で、このゴミ、ゴミといわれているのは”ボクたち自身なのだ”と書いた・・。マックの会社を継いでいる息子がまたユニーク、父親にたいして一概にいえない屈折したコトバを最初は喋っていたが、最後の秋葉原では断固父親を支持し、ヘイトスピーカーたちと対決していた・・。金持ちの道楽か、それとも今のこの国の民主主義、制度への根本的な疑義を提示している活動なのか、きわどいところだが、そのきわどさそのものがなにか肝心のところを捕まえていると、”ゴミ”は感じたのだった・・。その証拠のように、封切りからひと月たってこのごろは、1日に一回上映だったのが、安倍内閣ができてから1日3回になって客が増えている・・。

by engekibukuro | 2013-07-31 10:10 | Comments(0)  

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