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11月28日(木)








▲文藝春秋12月号掲載の特別寄稿・村上春樹「ドライブ・マイ・カー」を読む。主人公は中年の俳優だ。その俳優が目の障害で、マイ・カーが運転できなくなって、専属運転手を雇う。その運転手は腕が確かだと推薦された女性だ・・。その女性ドライバーとの車中での会話が中心・・・、その女性は北海道出身で、普通男が女性の運転に感ずる不安を全く感じさせない素晴らしい腕前で・・、ただ無愛想で美人ではない、スウエーデン製のオープンカーで、車を開けている時だけタバコ・マルボロを吸っていいとの決めでで、彼女は吸う・・。俳優は劇場への車中でカセットテープでセリフの稽古を車中でするのが習慣になっている・・、いまはチェーホフの「ワーニャ伯父さん」でワーニャを演じている。・・なにかの拍子で俳優が”君は自分で思っているほど不器量じゃないよ”というと、”いや、私は不器量を気にするソーニャです”と・・・、彼女は俳優が毎日けいこしているので、「ワーニャ伯父さん」を読んだのだ・・。俳優は女優だった妻を子宮がんで亡くしている・・、その妻が映画で共演した若い男優と寝たこと、4人とだ、俳優は知らぬふりをしていたが、妻がほとんど急死して、鬱屈だけが残り、その浮気相手の若い俳優と飲み友達になって・・・という話が綾どって、マイ・カーは今日もすべるよううに動き、車窓からの風景は・・・。不幸も重なったが、俳優としては成功した男のビター・ストーリー、なかなか読ませる・・・。

by engekibukuro | 2013-11-29 09:18 | Comments(0)  

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