人気ブログランキング | 話題のタグを見る

8月25日(月)S「Lost Memory Theatre」KAAT 

原案・音楽:三宅純、構成・演出:白井晃、テキスト:谷賢一、振付:森山開次

 白井晃KAATアーテイック・スーパーアバイザー就任第一作。
キャチフレーズ:そこは記憶の流入する劇場ー失われた記憶が流入し、劇場は様々な記憶が満たされ やがて劇場自体がその記憶を帯電する。
 白井の香りがむんむんてくる舞台・・、この白井のKAATでの処女作は、世界的な音楽家三宅純の音楽そのものを舞台化すること、舞台は劇場の半分の空間で、おおきな華麗なアーチで囲まれ、両脇にはマネキンや鏡やキラキラの装飾で輝き、三宅のビッグバンドのサウンドが発祥する楽師たちの演奏する奥の階段スペースが舞台を睥睨するごとくだ・・。出演は、白井の舞台での必須の山本耕史、美波、森山開次、江波杏子、それと白井晃、歌手は勝沼恭子、それに踊り子4人・・。舞台はむろん宮家のクラシックでもありモダンでもあり、直近ノイマ風でもある異株混合の音楽で、森山の振付もバレエ風のダンスもあり、森山のコンテンポラリーのソロもあり、白井自身もバレエの衣裳で踊り、マイクをもって唄う・・。エtキストはその音楽とダンスの狭間で、テキストの断片でて粒のそろった小さな劇がちりばめられる・・。その劇の案内を白井が足が悪い人でびっこをひきながらつとめ、特に老齢などみじんもろ感じさせない江波の美しさと貫禄(?)が際立っていて、この人の舞台は初めてだが感服した・・。この分野を越境した白井の自分の美意識とセンスを全面展開した舞台、さらに白井は幕間にもロビーに舞台衣装のままで徘徊(?)して、客に声をかけてスナックの宣伝などして、かくて劇場全体を白井色一色に染め上げた・・。これは前任者宮本亜門がしなかったこと、KAATは白井の劇場としての魅力を発色して、おおいに期待できそうだ・・。

by engekibukuro | 2014-08-26 09:28 | Comments(0)  

<< 8月26日(火)谷岡健彦句集「... 8月24日(日) >>