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9月10日(水)S「光を愛した作曲家」ひとときの歌14

 谷 篤:バリトン&朗読、揚原祥子:ピアノ、自由学園 明日館 講堂。
 谷 篤は東京芸大出身で現在同校講師でもある古典から現代まで広くレパートリーを持つバリtン歌手、揚原祥子は同じく東京芸大ピアノ科を首席で卒業し、各国の賞を総なめにしたピアニスト。谷さんはこんにゃく座に客演した、その縁からか毎回リサイタルに招待してくださる。この池袋と目白の間にある明日館(みょうにちかん)は、昭和の名残りが色濃く、小学校が目白の私にはとても懐かしくホットするホールなのだ。今回はシューマンの32の歌曲を、まず谷さんが訳したアイヒェンドルフやケルナーの詩、それと自作の詩を、一つ一つの歌曲ごとに朗読し、その歌曲を原語で歌う。その間に揚原さんのピアノ演奏のセクションがある。シューマンの歌曲を堪能した一晩だった。
▲「悲劇喜劇」10月号は特集はー劇作家はか語るー、今年劇作家大会が兵庫県豊岡市の城崎温泉で開催され、いろいろな催しや、昔のストリップ劇場での上演だのがあって大変な活気あふれる大盛会だったらしい。その様子を参加した32人の劇作家がこもごも書いている。城崎温泉は関西の人にとっては、一生に一回は行っている温泉地で、東京の人間にとっての熱海のようなところ、それに志賀直哉の名作「城崎にて」がある。それに<追悼・深津篤史/追悼・斉藤晴彦>、46歳で癌により早世した深津への追悼文は、宮田慶子、山口宏子、小堀純、貴志哲雄、斉藤へは佐藤信、山本健一、津野海太郎が書いている、それぞれのかかわりからの哀悼は心にしみる。これから大成が約束されているような深津の早すぎる死、まだまだ活躍できる歳の73歳で亡くなった斉藤・・・。ほんとうに惜しい人を亡くしたのだ。佐藤の追悼の末尾”最近は晴さんに出会ったときの挨拶はお互いに決まっていまし。「そのうち、ゆっくりと。な」「うん」 葬儀場で出棺を見送りながら
かわしたのも、同じ言葉です。”
▲柳澤協二「亡国の安保政策ー安倍政権と「積極的平和主義の罠」(岩波書店)。安倍の言っていることは、良い悪い以前にまったく無内容だとということを検討し、証明している。著者は第一次安倍内閣の時の官房副長官だったからきわめて説得力があった。また、付属の現代中国研究者の天児慧との対談で、天児が、日本がナードの意味での大国であることはこの先できないことを理解し、豊かさを取り込んだ「成熟社会」を目指すことに合意が出来つつあると語り、北京から羽田に来る中国人が、空を眺めてぼおうとして「大都会なのになんでこんなに綺麗なんだろうと」と感嘆するそうだ。それくらい中国の生活の現実は厳しい、日本が優越できるのは、これしかない、数ではかないっこないんだからと・・。
 

by engekibukuro | 2014-09-11 09:28 | Comments(0)  

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