人気ブログランキング | 話題のタグを見る

9月28日(日)映画「ジャージー・ボーイズ」

84歳のクリントン・イーストウッド監督の最新作だ。
 週刊文春のシネマチャートでは5人のうち4人が、最高の五つ星、四つの中野翠でも「型通りの話とはいえ全編にちりばめられている60年代名曲の数々には浮き立つ。・・」と書き、五つの斎藤綾子は「メンバーそれぞれの独白がやるせない情を醸しだし、ザ・フォー・シーズンにどっぷり浸って楽しめた。必見です。」、森直人は「最高。20世紀米国の大衆芸能が持つ楽しさと不良性がぎっしり詰まっている。演奏場面のアナログな音の太さに観劇!」、そして芝山幹郎は「乗り心地のよい車で50-60年代をクルーズする感じ。映画を強引に加工しないのは「遊び人」イーストウッドの達観か。」
 ニュージャージー州のイタリア移民が集まる貧しい街で育った16歳のフランキー(ジョン・ロイド・ヤング)は
、美しいファルセットボイスの持ち主、地元のチンピラ、トミーのバンドに誘われ初めてステーじを踏み、1960年に四人組のザ・フォーシーズンを結成する。しばらくバックコーラスの仕事ばかりだったが、「シェリー」の大ヒットで一躍トップスターに。しかし、栄光の裏側でメンバーの嫉妬、トミーの借金問題、夫婦関係の悪化、娘のドラッグ問題などが進行し、バンドは崩壊する。
 ブロードウエーの人気ミュージカルをイーストウッドが舞台のメンバーをそのまま使っ映画化した。アメリカとアメリカ人、アメリカの大衆文化の精髄をイーストウッドの構えない流儀で映画にした、いつもより、ちょっと重いところもあるが、栄光と悲惨の明暗が、フランキーの結成当時の初めて自分たちだけのハーモニーをつくった時の喜びを、自分だけの犠牲的踏ん張りで守り続ける・・、最後に離散したメンバーが再会した演奏会が感動的、なにより小柄のジョン・ロイド・ヤングの独特の美声に痺れる・・。爆発的にヒットした「シェリー」!さらに彼らのパトロンが、このグループに心酔したマファイアの親分なのも渋い・・・。

by engekibukuro | 2014-09-29 08:42 | Comments(0)  

<< 9月29日(月)S「小指の思い... 9月27日(土)M「淑女のロマ... >>