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10月25日(土)M:首藤康之によるダンスシリーズ第3弾


「DEDICATED 2014 OTHERS」 神奈川芸術劇場 KAAT
 首藤の今回のステージは、ダンスと演劇の境界を越境する二つの試み。首藤は今回のテーマは”OTHERS(他者)だという。
★「ジキル&ハイド」(R・L・ステーブンソン)構成・演出:小野寺修二。首藤は”「ジキル&ハイド」は鏡がモチーフ。人には色々な側面があり、見る位置によってまったく違ったりします。多重人格云々でなく、鏡で自分を見ることによって他者を感じ、分裂してゆくイメージです。”と・・。大きな鏡のオブジェと戯れ、格闘して自分と他者との葛藤のさまざまなイメージが展開され、扉を叩く大音響に促され、衣服を着替え、昼のジキルと夜のハイドを演劇的に確定して、ダンスとの境界を消滅させてゆく・・・。
★★「出口なし」(原作:J・P・サルトル)構成・演出:白井晃。これは首藤のダンスのパートナー中村恩恵と白井の要望によって女優のりょうが出演。三人は白井の書い台本の台詞をしゃべる。首藤も中村も、台詞を巧みにこなし、りょう首藤、中村のダンスにきちんと寄り添う・・。舞台のドアの開かない部屋は地獄だと語られる。首藤は兵役拒否で銃殺され、中村は肺炎で死に、りょうはガス自殺、この地獄での三人の葛藤は、地上の現実のサルトルの定義”他者は地獄だ”のメタファーだろう・・・。最後にドアが開くが・・。
 首藤は、古巣の東京バレエ団を04年に退団した。それから10年、様々な舞台の試みを敢行して、あっという間の10年だったそうだ・・。今回も見応え充分のステージだった。

・おもろ。横浜からの帰りで遅くなり中川君と入れ違い、カップルも遅く来て、オレが見知らぬ中年女性に街でカラオケに誘われた話でもりあがる(?)・・・。

by engekibukuro | 2014-10-26 10:32 | Comments(0)  

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