4月28日(火)M「カラフト伯父さん」東京グローブ座

 脚本・演出:鄭義信(チョン・ウイシン)
 グローブ座は3階席まで女の子でいっぱい!主役の初舞台の伊那尾慧のファンなのか・・。この芝居は再演だ・・。阪神・淡路大震災の10年後の被災地だった街の鉄工所、主人公徹はこの廃業した工場で一人住んでいる・・。ある日の夕方、突然初老の男とお腹の大きい女がずかずか入ってきた・・。男は”カラフト伯父さん”だと名乗り、女は愛人の元ストリッパーの仁美・・、カラフト伯父さんは升毅、仁美は松永玲子。実は、カラフト伯父さんは、幼いとき母と別れた実父だ、母は再婚したが、折にふれて東京から訪ねてきて、母はこの男を”カラフト伯父さん”だと徹に言っていたのだ・・。もう母は死に、義父も死んで、工場も閉めて、メッキ工場で働いている徹、そこへ東京の小さな出版社をやっていたのだが倒産して謝金取りに追われてもう逃げるところがなくなって、アコムでしりあった仁美と転がり込んできたのだ。徹は母の死とか、震災のときとか、たい編へんなときになにもしてくれなった伯父たちを追い出す、が、ななんだかんだと懇願する二人に押し切られてしまい、二人は住みついてしまう・・・。仁美はずうずうしいが、あけっぴろげで気はいい、いろいろあって、結局自己破産して最出発すことになるのだが、この3人の人物のキャラクターと攻防の有様をチョン・ウイシンは悲喜こもごもに面白く書いていて、震災以来人がいない、生活の気配がまるでないシーンとした気配のなかでの人の生きることの哀しみを深々と感じさせるのだ。最後に徹はカラフト伯父さんへの虚勢が消えて、幼い頃、カラフト伯父さんが話してくれた宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」のなかの”ほんとうのさいわひ”とう言葉を連呼して、いままでの肉親の死や、震災で死んだ人々への隠していた気持ちをさらけ出し嗚咽する哀切感は心を無性に打つ・・。伊那尾は初舞台と思えない見事に役を演じたのだ・・。ファンたちは、あまり地味な芝居なのでおどろいたかもしれにが、惜しみなく拍手を絶やさなかった・・。ただ、初演はカラフト伯父さんが東京乾電池のベンガルで仁美は小島聖だった、升毅も松永玲子も良く演じていたが、とくに松永は大好きな女優だが、初演の印象が強すぎて、とくにベンガルのカラフト伯父さんは絶品だった・・しらずしらず比べてしまうのは仕方がないな・・・・。
ぎn
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by engekibukuro | 2015-04-29 09:36 | Comments(1)  

Commented by 松永 at 2015-05-03 03:36 x
ご来場ありがとうございます。以前の仁美役は、富樫真さんです。

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