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7月16日(木)S「障子の国のテインカーベル」

作:野田秀樹、演出:マルチェロ・マーニ、東京芸術劇場シアターイ-スト

 野田が25r歳の時の正月3日間で、ほとんど書きなぐったような戯曲を昨年上演し、その評価が高く、再演されたのだ・・。これは毬谷友子の一人芝居・・。野田は、この若書きを”疾走感と喪失感”のドラマだと語っているが、その激しい増減のドラマを毬谷が自分のもっている才能の全力を投入して素晴らしい舞台を創った。これをサポートする、パフォーマーの野口卓爾も実に見事なサポート振りで、さらにマルチェロ・マーニの演出の音楽、美術を統べての多彩さで、毬谷をこれ以上ないように支えた。毬谷は歌も、ピアノも自由自在のパフォーミングで、このピーターパンとテインカーベルの物語を、妖精の国のさまざまを、大人にならない決意を見事に美しく語り、演じて、忘れがたい舞台を創ったのだ。私は毬谷の舞台は昔から見ているが、センスには感服しても、クセが強くて、いまひとつのれない女優だったが、この舞台で、そのクセが純化されて、立派な個性として際立ったのだ・・。この毬谷とマ-ニが創造した舞台はジュンコたる舞台芸術として今年上半期最高の達成だと確信する。

by engekibukuro | 2015-07-17 07:11 | Comments(0)  

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