8月14日(金)S「マクベスーPaint it、 Blackー」
作:W・シェイクスピア(松岡和子訳)、構成・脚本:西沢栄治、音楽・演奏:坂本弘道、脚本・演出:流山児祥
座・高円寺 夏の劇場13
流山児★事務所創立30周年記念公演スペシャル。1984年創立以来全211作品の上演を重ねてきた。その記念公演のファイナル公演だ。これは211作品のうち最も評価が高く、初めての海外公演・ソウル公演も成功して劇団の代表作になった、塩野谷正幸がマクベスを演じた「流山児マクベス」をピックアップした公演だ。今回は若い西沢栄治と組んで、”アジアのマクベス”というコンセプトで「マクベス」を組立てて、いまの世界のアクチュアリテイを注入した。そして今回のマクベスとマクベス夫人は劇団生え抜きの若杉宏二と伊藤弘子だ。アジアの民衆の息吹をつたえるよう、男女の登場人物も多数出演、事務所傘下の「楽塾」の女優たちも参加して、さらに流山児の得意技の劇の要所を高揚させる音楽劇の楽しみがふんだんに盛られる・・。古典劇の要所の命題である王位簒奪や復讐や裏切りを演じる強度は、そのことさらさの加減が難しさは、古典の現代化につきまとう難題だが、若杉、伊藤は善戦していて、権力の虚しさを充分に感じさせた。ほかに客演陣ではマクダフの伊達暁、マクダフ夫人の植野葉子も際立ち、こんなにゃく座の井村タカオの本格歌唱が舞台を締めて、ひさしぶりに梅津義孝の健在ぶりを観られたのも嬉しく、記念公演シリーズのファイナルらしい満足感はもたららされたのだ。そして、「マクベス」の知られた名台詞”消えろ、消えろ、束の間の灯火!人生はたかが歩く影、哀れな役者だ。”が歳をとるとことさらに身にしみる!・・・。
座・高円寺 夏の劇場13
流山児★事務所創立30周年記念公演スペシャル。1984年創立以来全211作品の上演を重ねてきた。その記念公演のファイナル公演だ。これは211作品のうち最も評価が高く、初めての海外公演・ソウル公演も成功して劇団の代表作になった、塩野谷正幸がマクベスを演じた「流山児マクベス」をピックアップした公演だ。今回は若い西沢栄治と組んで、”アジアのマクベス”というコンセプトで「マクベス」を組立てて、いまの世界のアクチュアリテイを注入した。そして今回のマクベスとマクベス夫人は劇団生え抜きの若杉宏二と伊藤弘子だ。アジアの民衆の息吹をつたえるよう、男女の登場人物も多数出演、事務所傘下の「楽塾」の女優たちも参加して、さらに流山児の得意技の劇の要所を高揚させる音楽劇の楽しみがふんだんに盛られる・・。古典劇の要所の命題である王位簒奪や復讐や裏切りを演じる強度は、そのことさらさの加減が難しさは、古典の現代化につきまとう難題だが、若杉、伊藤は善戦していて、権力の虚しさを充分に感じさせた。ほかに客演陣ではマクダフの伊達暁、マクダフ夫人の植野葉子も際立ち、こんなにゃく座の井村タカオの本格歌唱が舞台を締めて、ひさしぶりに梅津義孝の健在ぶりを観られたのも嬉しく、記念公演シリーズのファイナルらしい満足感はもたららされたのだ。そして、「マクベス」の知られた名台詞”消えろ、消えろ、束の間の灯火!人生はたかが歩く影、哀れな役者だ。”が歳をとるとことさらに身にしみる!・・・。
by engekibukuro | 2015-08-15 10:28 | Comments(0)