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12月11日(金)★Mあうるすぽっと★★S芸劇プレイハウス

★「TUSK TUSK」(作:ポリー・ステナム、翻訳:小田島恒志・小田島則子、演出:谷賢一)
 15、14、7歳の兄妹弟が1週間以上、部屋に置き去りにされ、母親が帰らないよいう育児放棄を取り上げた作品だ。この兄妹弟を16歳の太田啓斗、14歳の春名風花、9歳の渡邊心が演じた。谷のシャープな演出に応えて、この3人は驚くべき演技力を示したのだ・・。この3人、演じるというより、この状況でなんとか生きている現実そのものを見せてしまう・・。わたしたちは、この3人の子供たちの救いのない窮境を眼前にして身をすくめるばかりだ。これは英国の話だが、日本でも増えている現象だという・・・。その現実をしっかりこの3人の演技の力によって知ったのだが、これはもはや「演劇」の領域を超えている、としかいいようがない。

★★寺山修司生誕80年「音楽劇 レミングー世界の崖まで連れてってー」(作:寺山修司、演出:松本雄吉、公演台本:松本雄吉・天野天街)
 初演はパルコ劇場で、パルコがこの芝居には狭かったとうことで、ここ芸劇プレイハウスでの再演だ。初演の時、寺山と維新派の松本、少年王者舘の天野という強烈な個性の持ち主の合体で相乗効果がでると期待したのだが、案に相違してお互いの個性が減殺されて、なにか形だけの舞台になったという印象を持ったのだが、今回は母親役を麿赤兒が演じて、この麿の怪演によって様相が一変して、生気に満ちた舞台が現出したのだった・・・。

by engekibukuro | 2015-12-12 09:58 | Comments(0)  

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