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12月21日21日(月)M「白鯨」文学座

原作:ハーマン・メルヴィル、劇化:セバスチャン・アーメスト、訳:小田島恒志、演出:高橋正徳、文学座アトリエ

 男優9人と女優ひとり10人が、それぞれの役とアンサンブルを兼ねて、この膨大な原作をきわめてシンプルにエッセンスを抽出した舞台。捕鯨船の船長エイハブは、かって強大な白鯨(モービイ・デイックと称される)に足を食いちぎられ、義足で歩行、以後、エイハブの捕鯨は、このモービイ・デイックを捕獲する執念に取りつかれ、洋上での発見に命をかける・・・。この物語を語るのは、若い漁夫イシュメイルだ・・。ナンターゲットの港からピークオッド号に乗船、エイハブ船長のもと捕鯨の航海に出航する。この舞台は、それぞれの航海士と水夫たちが、個人と群衆が一体に化した群像劇で、総員でう歌を唄い、航海上のさまざまな出来事を語り、演じててゆき、さらに鯨の解剖図、生態を図を掲げて解説する・・・。洋上での他の船との遭遇、そこからの白鯨についての情報収集、エイハブにとっては、なによりモービイ・デイックの捕獲が最大目的で、ほかのことは一切意に介さない、狂気のせんちょうなのだ・・・。エイハブを演じるのは、ヴェテランの小林勝也・・。このエイハブのもとアンサンブルが見事に一体化してこのエイハブとモービイ・デイックの物語を語り上げて、衝撃的なラストシーンに導いた・・。秀作だ。
・今年最後の「俳句を作る演劇人の会」、今晩は堀切克洋君が3年ぶりにパリ留学から帰国して参加した。兼題は「クリスマス」と「社会鍋」、私は、”降誕祭ルオーの聖画で夜を過ごす”と”そこらへんのモノを食べてもクリスマス”を選んでいただいた。

by engekibukuro | 2015-12-22 09:35 | Comments(0)  

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