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2月19日(金)「黄昏の光芒」せんがわ劇場

ードン・キホーテへのオマージュー
台本:柴田千絵里、演出:菊池准

 元高校の先生で、いまは全くボケてしまっている老人をかいがいしく世話をしている女性がいる。老人の娘だという・・・。ある日、高橋と名乗る青年が訪ねてきた・・・。実は、この青年はこのボケ老人の娘の子供で、孫だ。長い間音信不通だったが、母親が死んでしまい、御骨をもって祖父を訪ねてきたのだ。そうなると、現在老人を世話している女性はなにものなのか・・・。この謎の女性を新井純が演じる・・。この女性は近所では娘だということを認めていて、黄昏の淡いの光景のなかに立つと、とてもロマンチックに見えて魅力的で、郵便配達夫の男のあこがれの的でもある・・。しかし、老人はボケていてなにもわからない、この女性の出現も謎めいている・・。どうもこの芝居は話の組み立てよりもこの謎めいた女性の情趣を描くことに重点があるようで、このボケ老人をさして、-ドン・キホーテへのオアマージューというのはちょっとムリがある。だが、話の成り行きよりも、この謎めいた女性を精一杯ふくらませて演じた新井純の演技がもたせた舞台だった。

by engekibukuro | 2016-02-20 10:13 | Comments(0)  

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