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6月2日(木)「天国でまた会おう」ピエール・ルメートル

訳:平岡敦、早川書房

 ミステリー「その女アレックス」で各種年間ベストテンを総なめにしたルメートルの、この小説はゴンクール賞を受賞した本格小説だ。
 膨大な犠牲者を出して、第一次世界大戦は終わった。フランス軍の真面目な青年アルベールは、戦争で職も恋人も失ってしまう。画才に恵まれた若きエドウワールは顔に大怪我を負い、家族とのつながりを断つ。戦死者は称揚するのに、生き延びた兵士たちには冷淡な世間。支え合いながら生きるアルベールとエドウワールは、やがて国家を揺るがす前代未聞の詐欺を企てる。戦場でのアルベールとエドウワールの上官アンリ・ドルネー=ブラデル大尉は、戦場で味方の兵士の背中を銃撃するような悪辣きわまる人間だが、戦後も戦死した兵士の墓地に埋める死体を折って入れるような規格外の棺桶を量産するビジネスで大儲けする・・。エドウワールの画才は兵士の記念碑のデッサンだけで、、実物の記念碑だとして応募を募る・・。それら、大戦の余波を巡る波乱万丈の実に面白い小説だった。

・月に一度の食事づくりに、壇流クキングからサバの煮付けと、この前読んだ嵐山光三郎の「漂流怪人・きだみのる」に出ていた、嵐山がイラストレシピを書いた、ミョウガの玉子とじを作る。ミョウ
ガ3個をこまかくきざんで、塩とこしょうで炒める、それを別皿にとっておいて、玉子5コを塩コショウ少々でちゃっと炒めてレアぐらいで、別皿のミョウガを入れて、表面はオムレツで中はレアでミョウガが入っている。きだみのるは、”仏教的妙味”だと言ったそうだが、フム・・そうか・・。家人はぜんぜん・・、それにしても玉子5個を一人前と書いてあるのが、ヘン、二人だと10個使うのか・・・。

by engekibukuro | 2016-06-03 10:49 | Comments(0)  

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