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7月24日(日)AICT演劇評論賞

 第21回AICT演劇評論賞の授賞式が、座・高円寺で行われた。
 今回は長谷川康夫著「つかこうへい正伝」が選出された。(選者:市川明、江森盛夫、小田幸子)
授賞式のあと、演劇評論賞受賞記念公開トークが行われた。
 出席は著者長谷川康夫、石井強司(舞台美術家)、松岡和子(翻訳家、演劇評論家)、視界は井上優(AICT日本センター、明治大学准教授)。
この本は、長谷川さんが、特に演劇書として、とくに意識して書いた本ではなく、長年つかのそばで暮らして、つかの人間としての個性、面白さを書いた本だが、むろんつかの口だての稽古で、加藤健一、風間杜夫、平田満を相手にして、芝居をつくってゆく様子も活写されいて、伝記の域を超えた演劇書としても十分に価値がある本であり、それが演劇賞受賞につながった。ゲストの石井さん、松岡さんのつかとのかかわりとの話は、それぞれ興味深く面白かった。本年7月は、つかこうへいの7回忌にもあたる・・。トークに参加した人たちの、つかの最盛期の体験が、ばらつきがあるのも興味深いことだった。わたしも「熱海殺人事件」の文学座での初演を観たが、さらに紀伊国屋ホールでも観たが。当時の若者の熱狂とは差があった。いずれにしろ、一時代を画した劇作家・演出家であることは確かで、それを想起させる有意義なトークだった。

by engekibukuro | 2016-07-25 11:29 | Comments(0)  

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