3月17日(金)M「死の舞踏」シス・カンパニー

作:アウグスト・ストリンドベリ、翻案:コナー・マクファーソン、翻訳・演出:小川恵梨子、シアターコクーン
 シアターコクーンの舞台をブリッジ形式にして両側から観る3人の芝居。スウエーデンの港近くの島に住んでいる、退役間際の60台の大尉エドガー(池田成志)、と40で代の女優上がりのその妻アリス(神野三鈴)が住んでいる。この夫婦は、毎日いがみあって暮らしている。このエドガーを前に演劇集団円で上演して、エドガーを演じた橋爪功の凄まじい偏屈ぶりを舞台いっぱいにまき散らした演技の印象が残っているが、池田のエドガーも度し難い性格の悪さを演じて、アリスの神野も負けずに悪妻ぶりを発揮する。その夫婦の元へアリスの従弟のクルト(音尾琢真)がこの島の免疫所長としてやってきた。実は、エドガーとアリスを結びつけたのは、このクルトだった。このクリスも夫婦のいがみ合いに巻き込まれる。この芝居は、エドガーの死への恐怖が主張低音として流れているが、決定的な破たんをからくも免れている。この夫婦3か月後に銀婚式を控えている。しかし、このいがみ合いも観ているとつらい人生をやりすごす一つの在り方、無意識の工夫だともとれる・・。
今回の、1時間半ばかりのストリンドベリの「令嬢ジュリー」と「死の舞踏」の小川演出の平行上演は近代古典劇の現在的な在り方を問う意欲的な試みだった。
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by engekibukuro | 2017-03-18 07:37 | Comments(0)  

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