4月10日(月)M 赤坂大歌舞伎

 作・演出:蓬莱竜太
新作歌舞伎「夢幻恋双紙(ゆめまぼろしこいそうし)赤目の転生」
 <中村勘九郎ー愛する女のために転生する男性・中村七之助ー愛を貫き運命に翻弄される女>
・作者蓬莱はパンフで書く。自分たちの演劇の世界と歌舞伎の世界は”唯一僕たちの世界とは圧倒的に違うものがある。それは「宿命」である。歌舞伎界に流れる「宿命」の匂い。この匂いは僕の住む世界にはない。家柄、世襲、歌舞伎を宿命づけられて生きている彼ら。勿論この宿命の匂いが歌舞伎を魅力的いるのは言うまでもない。現代にはかけ離れた感覚だからだろう。新入社員がすぐ辞めていなくなってしまう時代である。平等でなければ罪だと尾いうじだいである。歌舞伎はこの現代的感覚を真っ向から否定するかのように宿命にの連鎖を続けていく。光と影。この影の部分も歌舞伎である。しかし、それでも変革や改革、既存の概念を疑い、毀そうとするエネルギーを中村屋は持っている。大それた大義や理屈はない。「歌舞伎が面白くなるなら何でもいいじゃねいか」、これである。”
 幼馴染の太郎(勘九郎)と歌(七之助)の三度転生する恋物語である。太郎はただ人のいい無能力の男から、冷酷な金持ちから、やさしいだけの男と変化し、結局歌とはうまくいかない・・。歌は最後には血のつながらない一緒に暮らしてきた兄のもとへ・・。それで宿命の嵐が落ち着いたように見える・ この芝居が、歌舞伎だからこそ蓬莱の持つダークな世界観を絵解きにしたような舞台になっていて、なんとも暗い感銘をもたらしたのだ。
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by engekibukuro | 2017-04-11 07:07 | Comments(0)  

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