5月11日(木)M「春のめざめ」KAAT

原作:フランク・ヴェテキント、翻訳:酒寄進一、音楽:降谷健志、構成・演出:白井晃
神奈川芸術劇場KAAT
 人間が性に目覚めて、苦悩、混乱する時期を扱った古典的名作の上演だ。
現在は、教育も進み、環境もその時期を通りやすくなったかに見えるが、その時期の厳粛な事実はいまでも変わらない。この芝居は、センセーショナルな内容から上演禁止になった。性の目覚めは、大人たちが普通にしている”秘め事”「子供の作り方」を知りたがり、舞台になるドイツのギムナジウムでは、無垢の少女を妊娠させる事件や、その渦巻きの中で将来を悲観して自殺してしまう少年もでた。
 その生徒の中心になる、メルヒオ-ル ヴェントラ、モーリッツを志尊淳、大野いと、栗原類が演じて、教師、医師、母親など大人たちを、あめくみち、河内大和、那須佐代子、大鷹明良が演じて、19世紀のその時代の雰囲気を醸成して、非常に格調の高い舞台を白井は創り上げた。世紀を超えて、大きな変化を経ても、この子供が大人になってゆく時期の厳粛さは変わらないということをこの舞台は再確認させたのだ。
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by engekibukuro | 2017-05-12 07:32 | Comments(0)  

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