10月3日(火)S「人間風車」東京芸術劇場プレイハウス

作:後藤ひろひと、演出:河原雅彦
この芝居は、もう何回も上演されていて、賛否両論の芝居だそうだ。私は後藤の芝居は昔観て、私にはちっとも面白かった。それ以来観ていないし、演出の河原の演出もどうもなじめなくて、敬遠していた。それが、観る気になったのは、ひとえに主役の成河(そんは)への期待だった。成河の役はは童話作家平川だ。だが、書くものがヘンテコでいまだ出版できないでいる。新聞配達をしながら、公演で子供たちに話を聞かせている。芝居は、その童話の登場人物が勝手に動き出したり、その話を横取りされてしまって、作家として立ち行かなくなったりする話が混淆して話がホラーめいてきて、その話を河原が超派手にセットを動かし、どんどんダイナミックな舞台が展開してきて、休憩なしの2時間半とても面白い芝居が出来上がった。これで後藤や河原へのなじみにくさも解消されてしまった。これも平川を演じた成河の演技の素晴らしさが大きな力になったからだ。後藤、河原の作る一種の異世界の出来事に劇的リアリテイを与える演技で、その童話作家としての誠実さと、ミステリアスな世界にダイナミックに応対する柔軟性が、ほかの役者群を牽引して芝居の世界を広げるほんとうに素晴らしい演技だった。十分すぎるほど期待に応えてくれたのだ。感動した。


[PR]

by engekibukuro | 2017-10-04 10:26 | Comments(0)  

<< 10月4日(水) 10月2日(月)M「真っ赤なU... >>