11月18日(土)M「THE DEAL」シアター711

作:マッシュー・ウイッテン、翻訳:名和由里、演出:松本祐子、プロデューサー:綿貫凜、オフイスコットーネプロデュース
 アメリカのFBIのおとり捜査を芝居に仕立てた舞台だ。おとり捜査とは、政治家の汚職事件、麻薬取引、ギャングやマフイアに関わる事件など、通常の捜査では証拠を押さえることが困難な事件に使用される手法だ。おとり捜査官あっちは、犯罪者の懐に潜り込み、仲間のフリをして犯罪の証拠を押さえる。もちろん、この操作には危険が伴う。正体がバレたら命の保証はない。さらにたとえ始めは演技であっても、犯罪者に同調し続けることによって、犯罪者に身を落としてしまうものもいる。この芝居はFBIの二人の捜査官がある州の汚職事件を、おとり捜査によって解明してゆく芝居だ。実際に犯罪者に接触するのは、二人の内の下部の担当で、上司は彼の犯罪者との接触の模様の録音をテープに採っている・・。この事件は汚職当事者の部下をおとりにして、上部に接触しようとしたのだが、さいごには下部のものの犯罪を成立させただけで、上部の犯罪当事者には届かなかった。つまりは、捜査は下部のものを犠牲にしただけで失敗したのだ。接触した捜査官も責任を採って辞職する。FBIの捜査官を小須田康人と田中壮太郎、汚職側は福井貴一と金井義信、この4人が松本の変転自在の演出でそれぞれの持ち味を発揮した芝居になった。綿貫のキャステイチングが成功した舞台だった。

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by engekibukuro | 2017-11-19 09:43 | Comments(0)  

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