11月28日(火)吉野源三郎「君たちはどう生きるか」(岩波文庫)

この本は、いま漫画化されてたくさんの人が読んでいるようだ。池袋の三省堂にいったら、文庫版は品切れで、2,3週間入荷するのにかかると言われた。それで、同じ池袋のジュンク堂にいったら、ちゃんとあった。さすが!この本は少年時代から知っていたが、生意気盛りで、このタイトルがいまでいうダサイ気がして読まずじまいだった。今回、丸山真男の長文の解説が載っている、この本を80歳を超えて読んだ。まずなにより、この本の主人公コペル君が中学生だったころの、昭和の雰囲気が圧倒的に懐かしかった。それに、コペル君の遭遇する出来事に似たような体験があった、そのとき考えたことも似ていたなと、勝手に思ってしまえた。なにより丸山の詳細極まる解説、これはこの文庫本の解説のために書いたものではなく、雑誌「世界」に書いた論文を文庫版の解説に転用したものだ。この解説が、子の本の委細を尽くしている。コペル君の家はお父さんが亡くなって、お母さんと暮らしているのだが、女中がいるのだ。まるで漱石の小説のようで、昭和の中流階級の生活が、私の家は父親が貧乏詩人で貧しかったが、親戚はそういう家が多かったので、懐かしかったのだ・・。読み終わって、やっと宿題を果たしたようで落ち着いた気持ちに慣れた。

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by engekibukuro | 2017-11-29 10:12 | Comments(0)  

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