12月3日(日)「尾崎士郎短編集」(岩波文庫)

「人生劇場」の尾崎士郎の短編集だが、大逆事件と二・二六事件を描いた短編がある。大逆事件には「獄室の暗影」、「蜜柑の皮」、「大逆事件」の3篇、「獄室の暗影」は幸徳秋水をモデルにした小説だ。二・二六事件をテーマにした小説は「蒟蒻」だ。
事件の決行が雪の日だったことについて、「雪の日であったということが私を幻想的にするのである。雨でなくてよかった。小春日和でなくてよかった。雨だったらどんなに陰惨な記憶を残したであろう。小春日和だったら私は生きることに望みをうしなったかも知れぬ。しかし、幸い雪の日であった」。

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by engekibukuro | 2017-12-04 09:20 | Comments(0)  

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