12月13日(水)M「欲望という名の電車」シアターコクーン

作:テネシー・ウイリアムズ、翻訳:小田島恒志、演出:フイリップ・ブリーン
 主役のブランチ・デュボワを演じた大竹しのぶが見事だった。私が初めて「欲望という名の電車」を観たのは、ブランチ・デュボアを杉村春子、スタンリー・コワルスキーを北村和夫、ミッチーを芥川比呂志、ステル・コワルスキーを松下砂稚子だった。それに、新聞の集金少年を渡しの子役時代の先輩だった彬裕之が演じた。以来、この芝居、杉村と北村が原点になっていて、他のキャストのこの芝居はそれとの比較を無意識にしていた。だが、今回の大竹のデユボアは、杉村のデユボアと全くことなるデユボアを演じた。それは杉村があくまで日本の新劇流だったのを大竹が”ヂュボアそのものを現代劇として生きたのだった。それに応対するコワルスキーを演じた北村一輝も十分に大竹に相対した。ただ、ステラを演じた鈴木杏は、松下のステラがあまりに良かったので、よく演じているのだが、すこし不満かな・・。それと、演出のブリーンが、この芝居をいわばショーアップして、舞台全体を生動させたこと・・。シーンの変化ごとの、音響、照明、音楽、見知らぬ群像を配置して、舞台が華やかになったこと・・。”「欲望」という名の電車に乗って、「墓場」という電車に乗り換えて「天国」に行ったデユボア・この芝居がテネシー・ウイリアムズの代表作だということを大竹が新しい形で遺憾なく示した舞台だった。

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by engekibukuro | 2017-12-14 10:28 | Comments(0)  

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