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2月27日M「納屋の中の戀」(作:犬井邦益演出:保科耕一)

龍昇企画、シアター・イワト。田舎の実家で週末に母親を介護して、葬儀をだした都会のサラリーマンの話。男は葬儀の後始末のため納屋にゆくと、そこで家神に出会う。納戸神、厠神、竈神の3人の神。この神々は大昔からこの家に居つき、暮らしを陰で支えていた。この神々はこの男にしか見えない。それと、この男が介護に帰省している間に、今はヘルパーになっている人妻の昔の恋人と出来てしまう。それが同級生のハルパーの旦那と自分の妻に露見してしまう。会社勤めもうまくいっていない男は、追い詰められて”もうどうでもいいやや”ということになる。こういうなげやりの男を龍昇が演じるが、こういう男を演じると龍は絶品とはいわないまでもやたらにうまい。それと水野あやが「私みたいな腐りかけた女をなんで押し倒したよ」とぼやくが、妙な色気があるオバサンで面白い。彼女は東京壱組時代からのにファンだから、嬉しかった。犬井は柳田国男などの民俗学的な見地から、往古の聖なる暗がりを、この納屋の中のでの家神と土俗的な戀をとおして描きたかったようだ。なかなかの芝居だった。

▼図書館で「文藝春秋」と「世界」を読む。K園から神楽坂まで歩き、シアター・イワトへ。かえりはおもろ。今晩はカップルのみ。長谷川等伯の個展に行っ帰りだそうだ。帰宅、泡盛とウイスキーで半泥酔、晩飯はなんだったか失念。K馬も損したようだ。 
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by engekibukuro | 2010-02-28 10:27 | Comments(0)  

▼2月26日メモ

図書館へ。恒例の今月の雑誌読み。今日は「WILL」「小説宝石」「新潮45」「小説新潮」「すばる」、おもに連載を読む。「すばる」は沢美也子の演劇案内、今月はさいたま藝術劇場の蜷川演出の「ヘンリー六世」、台本を作った河合祥一郎、松岡洋子氏へのインタビューがしっかりしていて面白い。この連載毎号好調。ほかの雑誌は佐藤優の連載。佐藤の愛読者で単行本は殆ど読んでいる。雑誌連載も毎月追いかける。「すばる」を除いた上記のほかに「中央公論」「文学界」「文藝春秋」の書評、週刊誌では「アサヒ芸能」「SPA」の身の上相談、変則連載で「サピオ」「週刊金曜日」。「小説宝石」の連載は彼の同志社大学神学部の思い出だが、彼の師チェコの神学者フロマートカの言葉を軸に現実社会におけるキリスト者の責務を語る。こういう文章を娯楽雑誌に書くのも、載せるのも凄いことだと思う。リビンでMさんからウイスキーを2本買う。帰って朝つくっておいたオニギリをたべながら、テレビでヴァンクーバーの真央・ヨナの対決をみる。シアターアーツの「オールラウンド観劇日誌」の校正ゲラを奥秋さんにFAX。これで第二次「シアターアーツ」の連載が終了。コーヒーTで「悲劇喜劇」のバックナンバー1月号を読む。このトム・ストッパードの特集はよくできている。シトッパード・河合祥一郎・野田秀樹の鼎談など今村編集長の企画・実行力は凄い。河合さんの義父が高橋康也さんだと初めて知った。番はチキンソテイとポテトサラダ。
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by engekibukuro | 2010-02-27 08:21 | Comments(0)  

2月233日S「ホテル・タイガ」名取事務所、笹塚ファクトリー

ロシア現代劇シリーズ第二弾。作:A・ヴァムピーロフ(「田舎奇談」)より、演出:小笠原響。第一話「メトランパーシ」、第二話「天使との二十分」。第一話はホテルの支配人が、ホテルの規則を破った男に暴力をふるい、後でその男がメトランパーシという謎の男だと分かり、大騒ぎする話。メテランパーシを内務省の高官の男のことだと勘違いした男の悲喜劇だ。第二話は三日三晩、ウオッカやらなんやらを飲みつくし、すっからかんになった二人の宿泊客の男に、見知らぬ男がとんでもない額のカネをタダでくれるという話からの、カネの出所を巡っての大騒動。実はこのカネはこの男の母に渡すカネだttが、その母が亡くなってしまい・・・。第一話はゴーゴリーの「検察官」に、第二話はチェーホフのヴォードヴィルの現代版。スターリン治下の恐怖の余波が残っていた時代のソ連の小市民の悲喜劇で面白い芝居だが、早世した作者を舞台に出したのは、ちょっと説明過剰、また演技力の統一感に難がある感じが拭えなかった。

▼G・ガルシア・マルケス「生きて、語り伝える」読了。この自伝にはマルケスの「百年の孤独」や「コレラの時代の愛」などの原材料が一切網羅されている素晴らしい本だった。処女作「落葉」、それと「百年の孤独」を再読しよう。「百年の孤独」は改訳決定を買ってある。夜は新宿のジュンク堂で<「演劇」のポ・テンシャル>を買ってから笹塚ファクトリーへ。帰宅、さわらの味噌漬けとほたてと人参の煮物。
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by engekibukuro | 2010-02-26 13:02 | Comments(0)  

2月23日S「上海バンスキング」シアターコクーンク

作:斎藤憐、演出:串田和美。16年ぶりの再演。わたしは79年のオンシアター自由劇場の初演も観ているし、博品館、コクーンでの再演も観ていて、串田が監督した韓y映画も見た。初演は六本木のガラス屋の地下の狭い劇場。幕が開くと全員が楽器をもって演奏しだした驚きが忘れられない。だから、わくわくしながら観にいった。開幕、上手かから笹野高史がトランペット、下手からクラリネットの串田が吹きだすと満場が拍手、吉田日出子が登場するともう割れんばかりの大拍手。昔の客と、初めての客でいい按配に埋まっている感じ。久しぶりの舞台の吉田に期待と不安が混じっていたが、多少太っておばさんぽくなってはいたが、歌は以前に増して艶があり、芝居もむしろとんがったところがなくなって、奥が深くなった。特に二幕目からはこのヒロインの存在感があたりをはらって、吉田の芝居に吸い込まれるようになった。これも、初演のときは無名だった笹野や大日向文世はいまや大ベテラン、他のメンバーも経験を積み、黒テントの服部吉次の中国人の召使も味があり、その頂点には串田がいて、その人たちが吉田を盛り立てていることも大きく、全員の吉田に対する敬愛を感じさせた。それに近頃あまり聞かないフルバンドのジャズ演奏がミナ円熟味がまして、実に楽しい。この日本から上海に逃げ出したジャズメンたちの無手勝流の生き様を描いた芝居は、近代、昭和の日本人の感性のアンビバレンツをジャズを通して描いた物語として、日本人の生活感の基底をえぐったもので、それは軍人に強要されて「海ゆかば」を演奏させられたとき、それをジャズっぽくアレンジして演奏してしまうシーンが、
「海ゆかば」に半ば感動してしまうような穴ができるところに顕著だ。この物語は、大きな物語がまったく失われた今の日本人の心の琴線に触れた。物語作者としての斎藤を大きく再評価しなければならない芝居だった。この舞台の恒例の終演後の劇場ロビーでのミニコンサートも実現されて吉田がたっぷり歌って、客は大喜び。サービス満点の楽しい晩だった。

▼メモ。プリンターのインクを買いにリビンへ。インクと豚のバラ肉、ウイスキー1本を買う。インクが1種類足りず池袋のビッグカメラへ。帰って東海林さだおのレシピでチャーシューを作る。500mのペットボトルの頭を切って30分ゆでたバラ肉を3時間漬ける。肉は糸で縛る必要はなくて、生醤油だけで漬ける。酒とかにんにくとは一切不要。これはウイスキーやビールのつまみに絶好、チャーハンにも使える。次号の「JOIN」に書いた「私の初舞台」の校正ゲラをFAXで送付。夜は渋谷のシアターコクーンへ。前の席に斉藤憐がいた。帰宅、湯豆腐とレタスとチャーシュウーの中華風サラダ。
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by engekibukuro | 2010-02-24 12:13 | Comments(0)  

▼2月22日メモ

 劇評最後の1本書き、入稿。息子から生後9ヶ月の孫の写真がメールで送られてきた。
3月の観劇予定をたてる。
夕方、コーヒータイムでマルケス自伝、マルケスは12歳で童貞を娼婦に奪われる。。
晩は鯵フライと骨の澄まし汁、サラダ。テレビでアルトマンの古い映画を見る。
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by engekibukuro | 2010-02-23 14:55 | Comments(0)  

2月21日(日)M「藤島土建」(作・演出:中津留章仁)

トム・プロジェクト、本多劇場。中津留は骨太の作家で、この芝居は地方の零細土建業の親子の葛藤を描いて、今の日本の出口が見えない閉塞状況を浮かび上がらせた。息子(山崎銀之丞)は父(前田吟)の古い体質に反抗し、あわせてこの町の土建業界の談合などの暗部を糾弾する正義漢だ。だが、父は現在の不況下でいき残るには手段は選べないと、息子の気持ちを理解しながらも、談合や不正な献金をせざるをない。息子はまた、この会社で働いている恋人(富樫真)との結婚も父親に反対されている。それにこの会社に古くから出入りする市役所勤務のおばちゃん(角替和枝)が色々口ぞえしたりするが、それぞれの真意と思惑がすれ違った挙句に、一時は息子は父親を追い出し、自分が社長になる。が、父親の真意や苦労が分かりだして翻意し、せっかく父が許した結婚まで白紙に戻してしまう。恋人は絶望して線路に飛び込む。今の日本の現状のリアルが十分感じられる芝居だが、この突然の翻意が納得しにく。まして、婚約者の自殺は唐突すぎる。だが、こういう社会を真正面から描く中津留のような作家は今の日本の演劇界では貴重な存在であることは確かだ。カーテンコールで前田吟が自分は本多劇場は初めてで、今日は私の66歳の誕生日ですと挨拶すると客の一斉の拍手。

▼メモ。k園から下北沢・本多劇場へ。終わって新宿区役所横のルノアールへ。第三次「シアターアーツ」の打ち合わせ。店に入ったら、メンバーはまだ来ていなくて、会議が終わったらしい佐伯隆幸さんたちがいた。佐伯さんは「おれはもうすぐ死にそうだ」と仰る。口癖らしいが・・。今日のメンバーは西堂、島田、征木、奥秋、梅山さん。終わって居酒屋で歓談。帰宅、昨晩の鴨鍋の残りにウドンを入れる。フェブラリーステークスは惨敗。
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by engekibukuro | 2010-02-22 12:39 | Comments(0)  

2月20日メモ

▼K園場外へ。先週取らせてもたったデザーモ騎乗の馬を各種買う。京橋へでてギャラリー川船で末松正樹展をもう一回見る。ドトールでマルケス自伝続行。おもろへ。今日はK先生とカップルと競馬友達のS君。自民党と民主党の違いは、”カレー味のうんこかうんこ味のカレーか”のちがいだと誰かが言った。帰宅、鴨鍋。テレビでフォークソングの特集。フォークの時代の凄さ!デザーモは全て4着以下、惨敗。  
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by engekibukuro | 2010-02-21 07:49 | Comments(0)  

2月19日S「わたしたちは無傷な別人であるのか?」

作・演出:岡田利規、STスポット横浜。登場するのは男3人、女4人。まず女がでてきて紹介する。”幸せな男が缶ビールを手にして立っている。男は建設中のタワー型マンションの工事現場を見ている。男は完成したらそのマンションに入居するのだ”。その男が登場する。男の妻も幸せだ。が、ある日夫の帰宅の前に見知らぬ男が訪ねてきて、自分が不幸せな男で、幸せな人は不幸せな人間を認識すべきだと執拗に繰り返す。コレは妻の想像上のことらしい。が、幸せと不幸せの問題は夫婦の課題にはなった。派生する出来事はあるが「事件」と主題はこれだけ。このことと関連する振る舞いは、第三者が的確に説明する。当事者の言明は僅少だ。不幸せな男だけは当事者性は鮮明だが、夫婦の当事者性は削ぎ取られている。言明の僅少に由来する剰余は身体の奇矯な動作を出現させる。当事者性と第三者性の平面的アンな相克のリアルの抽象性が、この舞台の面白さだ。ソレによってことが語られた09年8月29、30日(総選挙の日)の小市民の現在が浮上したのだ。刺激的な舞台だった。岡田の舞台を初めて観たのが、このSTスポット。「続・労苦の終わり」だった。興奮して帰ったのを覚えている。岡田の舞台はSTスポットの裸舞台が一番フイットするようだ。

▼メモ。すき家で牛丼を食べて横浜へ。横浜美術館で「束芋」展を見る。映像作品によるインスタレーション。凹凸の画面に写る日本家屋の住居に出没するモノとヒト。また、見晴台に立ってみる映像、真向かいにはメガホン状のオブジェに写る男の裸像、眼下に激しく流れる雲と強大な蛸の足、上と下の映像の衝突のモンタージュ。大変な個性だ束芋は。面白かった。横浜コレクションでは石内都の写真「絶唱 横須賀ストーリー」が荒れた粒子の迫力満点のシリーズ。常設では大観ほかの日本画、シュルレアリスム特集ではダリの大作、デルヴォーの名画、ほかに俺の好きなフランシス・ベーコンが一点、ほかにセザンヌなど名画多数。出口の部屋には森村泰昌子「マリリン・モンロー」、奈良美智の童画(?)、しめくくりはアンデイ・ウオーホルのキャンベルのスープ缶の作品。ご馳走を食べ散らしたような気分。横浜へもどりSTスポットへ。帰宅。ハンバーグとチャーシュウとさらしねぎのサラダ、キャベツ炒め。。
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by engekibukuro | 2010-02-20 12:53 | Comments(0)  

2月18日S「残念なお知らせ」(作:桝野幸弘、演出:G2)

AGAPEstore,全労災ホール、スペース・ゼロ。AGAPEstoreは松尾貴史が座長のユニット。12年続いたユニットだが、今回で最終公演だそうだ。子供のためのショーで全国をまわる、人気子供番組の一行の巡業先の長崎のホテルでの話。歌のお姉さんとか、体操のお兄さんとか、松尾が演じる人形遣いとかがホテルの一室にがやがやたむろしている。そこへプロヂューサーが、歌のお姉さんをつれて入ってきて、お姉さんの解雇をみなに告げる。彼女はNGが多くて、子供たちにも人気がない。そこからメンバーたちの内輪もめがはじまり、さらに別のホテルに泊まっていたグループのリーダーが誰かに刺されたという知らせが入る。芝居は誰がりーだーを刺したかの仲間内の犯人探しはじまってしまう。台本はよく書き込まれているが、話が暗すぎる。いつもの芝居は松尾のほんわkした持ち味が中心のコメデイで、後味がいいのに、今回はラストはぎりぎりしんみりするが、後味は苦すぎる。松尾の役も地味すぎだ。それに常連メンバーの松永玲子が出ていないのも残念。ただ、プロヂューサー役のハイバイの岩井秀人が面白かった。厄介な仕事を押し付けられている人物を演じて、松尾などの達者な役者に十分拮抗していて芝居がうまい。岩井はケラの芝居にも出ていたが、青年団関係で他のカンパニーで活躍できる人は珍しい。

▼メモ。劇評3本書いた。AICT賞選評書き、送付する。志水(清水は間違いでした、山田さんご指摘有難う)辰夫青に候」読了。志水の初の時代小説だという。面白かった。コーヒータイムでガルシア・マルケスの自伝「生きて、語り伝える」読み始める。700頁近い。夜はスペース・ゼロへ。終わって神田三崎町の萱へ。この店は30年くらいの付き合い。ママとは古い知り合いだ。最近は1月に一回くる。焼酎の一升瓶をキープしてある。客が帰って暖簾をおろしたあとで、ママのSちゃんとバイトのコナツちゃんとお喋りするのが、恒例の楽しみ。今晩は残った客を交えての老人性うつ病の話で盛り上がった。老人問題は一般論は成立しないということになった。
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by engekibukuro | 2010-02-19 13:09 | Comments(0)  

2月17日メモ

▼劇評3本書く。リビンへいってMさんからウイスキー2本買う。昼、駅前にスキ屋が開店したのでカレーを食べる。330円でちゃんとした味だ。感心した。夕方、コーヒータイムで清水辰夫「青に候」続行。夜は白菜と豚の鍋。国会の党首対決、低調だね、ゼニのこばかり、大事なことを避けるためとしか思えない。
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by engekibukuro | 2010-02-18 09:51 | Comments(0)