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4月29日(木)S「夏の砂の上」Pカンパニー

作:松田正隆、演出:高瀬久男、シアターグリーン。長崎の造船所の下請け会社が倒産した。主人公はその会社で働いていた失業した男。子供を4歳のとき不慮の事故で死なせ、そのことが原因らしく妻とは別居してい
る。そこへ男運が悪い妹が中学を出たての娘を預けに来る。ほかに失業者仲間の元同僚、そのうちの一人が別居している妻と不倫している。預けられた娘は半ばやけっぱちで男を家に連れ込んでいる。貧しい下積みの人々の暮らしは、表面はつくろっているが気持ちは荒れている。淡々と描かれているようだが、時に日常の会話が象徴的な言辞を含ませる。それは長崎の原爆の記憶までさかのぼり、長崎の地霊が叫ばせているようだ。救いの乏しい世界だが、高瀬はほっと息がつける、長い日照りの末にやっと雨が降ってきたシーンなどポイントを押さえて、松田の芝居の魅力である独特のマチエールをきちんと醸しだした。演技陣も磯貝誠、水野水ゆふ以下皆、高瀬の演出に応えていた。

▼メモ。田園都市線のあざみ野に行く。駅構内カフェで元こんにゃく座の竹田恵子さんに会う。3月に上演したひとりオペラ「にごりえ」の話を取材。いろいろ面白かった。池袋へもどり、シアターグリーンへ。帰りは駅まで2月に亡くなった伊藤公一さんのパートナーの加藤さんと一緒に歩く。帰宅、晩はホッケの干物、わけぎのヌタ、ゆでたフキ。
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by engekibukuro | 2010-04-30 07:00 | Comments(0)  

4月28日(水)メモ

▼思想地図VOL5「社会の批評」(北田暁大編集)読了。野中広務+姜尚中+森達也{共同討議}闘いとしての政治/信念としての政治、北田司会、橋本健二+原武士の「東京の政治学/社会学」などは、野中の実績や原の鉄道への膨大・細緻な知識などで面白かったが、あとは社会学者同士のツイッターの往復のようなもの。つまるところ社会学入門か。マリナーズ勝ち、連敗を免れた。リビンでMさんからウイス2本買う。「WILL」6月号の佐藤優の連載で飼い猫の口を借りて飼い主佐藤が腎臓の病気で入院したことを知る。無事快癒を祈る。この人がいなくなると頼りになる言論人がいなくなってしまう。CTで司修の画家末松正樹の伝記「戦争と美術と人間」を読み出す。晩は豆腐の素焼き、里芋と昆布の煮物、後1品忘れた。
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by engekibukuro | 2010-04-29 10:35 | Comments(0)  

4月27日(火)M「LOVE The World 2010」

構成・演出:多田淳之介、富士見市民会館キラリ☆ふじみマルチホール。キラリ☆ふじみの芸術監督に就任した多田のお披露目公演。多田の代表作といわれる作品。日本人俳優と韓国人俳優8人の男女が出演。広き舞台に三々五々と集まってきた男女が、言葉を交わさずに座ったり、立ったり見詰め合ったりして、だんだんほぐれてきて、徐々に体を動かし、一人が踊りだし、それにつれて皆踊りだし、ついには総員踊り狂う、そして踊り疲れて寝そべり、不機嫌になって・・・、しばらくして元気を取り戻しまたひとしきり踊って、そしてまた三々五々舞台から散ってゆく。シンプルだが多田らしい音楽も照明も素敵なパフォーマンスである。今後は結果的に小劇場のテイストを押し付けるような感じにはせず、地域の市民の生活に根ざす幅広い演劇を実現してほしい。

▼メモ。東上線鶴瀬駅から富士見市役所ヘゆくバスは1時間に1本。シアターアーツの編集仲間の梅山さんとホールで会う。成増まで一緒に帰る。CTで休んで帰宅。ウイスキーを規定量以上飲んでしまい晩はなにか忘れてしまった。マリナーズ4連敗か。
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by engekibukuro | 2010-04-28 11:01 | Comments(0)  

4月26日(月)メモ

▼昼、岩波ホールでポルトガルのオリヴェイラ監督の「ノン、あるいは支配の空しい栄光」を見る。オリヴェイラ監督は現在101歳。ポリトガルの現在のゲリラ戦争の戦場と中世の儀式的な戦場を交互にみせて、戦争の空しさを描いて、なにか粛然たる気持ちにさせる映画だった。ポルトガルは人類に偉大な貢献をした。六分儀の発明、喜望峰の発見・・。夜はOM2のDー倉庫で「シアターアーツ」主催の佐々木敦と西堂行人の公開対談。飴屋法水さんがきていて驚いた。佐々木の雑誌エクス・ポの「演劇のポテンシャル」を中心にした対談だが、平田オリザ系列の演劇人、代表的には岡田利規の作品が主に取り上げられた。なかなか興味深い、考えさせられる対談だった。ストアハウスカンパニーの木村さん夫婦が、昨日の三田村組の観劇の誘いを読んでくれて予約してくれたそうだ。嬉しい。帰宅、オニオン風味ポークソテイ、蛍イカ酢味噌、おしたし、さつまいもとプラムの炊き合わせ。
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by engekibukuro | 2010-04-27 09:46 | Comments(0)  

4月25日(日)M「父との夏」(作・演出:高橋いさを)

三田村組、サンモールスタジオ。稼業の自転車屋を継ぐのを拒否して、家をでた息子が、父の病気を機に7年ぶりに恋人を連れて戻ってきた。息子は脚本家になっていて、今度書く戦争のドラマを書きあぐんでいる。7年ぶりの帰郷もなかなか父親との和解はうまくいかない。しかし、父親の戦争体験の話になって自分の仕事のこともあってほぐれてゆく。芝居は三田村周三が演じる父親の戦争体験の思い出が中心。17歳で志願して岩手の八戸の中隊で訓練をうけ、しごかれ空腹に苦しむ毎日だった。そこで生涯の親友をもてたのだが・・。その思い出話を三田村が全身で演じて、圧倒的な演技を見せる。この父親の話をきいて息子もほぐれた。なかなかよくできた芝居で、三田村の演技だけでも観る値打ちがある。三田村組17回の公演だが、今年秋の蓬莱竜太の新作公演をもって、三田村組は解散するという。三田村は良く頑張ったし、コアのファンもいる。ほんとに残念なことだ。三田村組を観ていない人も、観たこともある人も是非この公演を観て欲しい。4月29日まで28日はマチネーもある。新宿サンモールスタジオ。TEL03-5367-5622。

▼メモ。K園から新宿御苑へ。サンモールスタジオ。帰途CTへ。「思想地図」の座談会、東京の政治学/社会学 橋本健二+原武志 司会・北田暁大での原の鉄道に関する知識は驚愕するほど。原は中学生の頃から鉄道マニアで中学のとき「南部線の歴史」という論文で表彰されたと言う。帰宅、晩はぶり照り焼き、こんにゃく、とり、野菜の煮物。ピーマンと人参のサラダ。K馬はダメだった。、
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by engekibukuro | 2010-04-26 10:22 | Comments(0)  

4月24日(土)M「BLUE/ORANGE」

作:ジョー・ペンホール、演出:千葉哲也、八幡山・ワーサルシアター。”このオレンジは何色にみえる?””ブルーです”と統合失調症と境界性人格障害の狭まだと診断されている患者は答える。この答えは医師が患者を誘導して答えさせたのかどうか。精神障害の治療において、なにが正常か異常なのかを問う、医師二人と患者の3人の緊迫した会話劇だ。この患者担当の研修医と上司の監督官と患者の診断が対立する。医学上の対立と病院内の昇進をめぐる権力闘争、患者を論文のためのモルモットにしてはいないかという問題、さらにこの患者が黒人なので、人種差別が介在していないかという問題、一人の患者をめぐって多岐にわたる抗争が繰り広げられる。研修医が千葉哲也、監督官が中嶋しゅう、この実力ナンバー1クラスの二人の俳優に、患者役のチョウソンハが立ち向かって二人にひけをとらない見事な演技で舞台を盛り立てた。芝居はこの3人が難しくて厄介で変化が激しい内容を劇的な緊張を維持しながら長時間自然に演じ抜いてゆく演技に完全に引き込まれた。近頃まれにみる演技合戦だという思いがする。その結果が、人間という存在のわけのわからなさをまざまざと感じさせたのだ。

▼メモ。K園から京王線八幡山へ。ワーサルシアターは駅から30秒だ。幕間の喫煙所で小田島恒志さんとはなす。全く目立たない格好で堤真一がいた。池袋へ戻りおもろへ。カツオのたたきで泡盛り。帰宅、晩は雲南風豆腐とプチトマト、ひき肉のコシジャン風味炒めとトマト・チーズノサラダ。福島馬場ででレジネッタが一着にきてくれた。
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by engekibukuro | 2010-04-25 11:49 | Comments(0)  

4月23日(土)M★文学座S★★新国立劇場

★久保田万太郎の世界「三の酉」「夜長」(演出:黒木仁)新モリヤビル。「三の酉」は戦後書かれた小説を黒木が脚色したもの。幼い頃震災で両親を亡くした年増芸者(清水馨)とお馴染みの旦那(大滝寛)が、座敷で三の酉にまつわる思い出話をしている。暗転、同じ座敷のテーブルに陰膳がある。芸者は死んだらしい。旦那は陰膳に手向けの一句を添える。「たかだかとあわれは三の酉の月」、あわれの冷気が舞台をよぎる。「夜長」は遊び人の夫とかんしゃくもちの女房のこじれ話で、一人息子が偽装自殺で両親を諌める。三木敏彦、吉野由志子、中村影男ら達者な役者が出る。万太郎の芝居の演技は酔わないで(自己陶酔の危険性)、押さえどころが肝腎。そこらへんの兼ね合いが観ていて面白い。
★★「西埠頭」(作:ベルナール=マリ・コルテス、訳:佐伯隆幸、演出:モイーズ・トウーレ)新国立劇場とフランスの劇団イナシュベとの共同作品。中劇場 特設舞台。広い空間の暗い裸舞台。大都市の吹き溜まりの荒廃した埠頭の倉庫に住み着く難民一家と中心部からきた、事業に失敗したブルジョワアと連れの女との暗闇の中での暗闘。2006年に佐藤信が黒テントで演出したが、それはB級ギャング映画のような面白さが横溢していた。今度の舞台は、広い空間を使っての、ダンスも混じるスペクタクルだ。若い俳優を、小林勝也、津田真澄のベテランが支えた。演出家は「コルテスから学んだことは、ちゃんとした人間になること」だというが、それぞれの登場人物が自らの尊厳を賭けた闘いを貫徹するコルテスの精神が十分感じられる舞台だった。
▼メモ。四谷三丁目から文学座へ。終わって初台へ。ドトールで大笹吉雄「日本現代演劇史」(昭和戦中篇Ⅱ)読了。子役時代に会ったことがある俳優や演出家のことが書いてあって懐かしい。夜は新国立劇場。帰宅、鍋焼きうどん。
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by engekibukuro | 2010-04-24 10:33 | Comments(0)  

4月22日(木)S「二人の夫とわたしの事情」Tコクーン

作:W・サマセット・モーム、訳:徐賀世子、上演台本・演出:ケラ、SISカンパニー。90年前の英国の芝居で、その頃の英国の生活や風習が分からないと、ピンとこないところはあるが、役者の活躍は楽しめる。第一次大戦で戦死したとされた夫が、戦後1年たって妻のところへ突然帰ってきた。妻は、夫の親友と再婚していた。この二人の夫に挟まれてさてどうしよう・・。わがまま勝手だが、女としての魅力が溢れんばかりの妻を松たか子、夫は段田安則と渡辺徹、松は達者な段田、渡辺相手に見事な奮演。それに皆川猿時、池谷のぶえ、猪岐英人、水野あやの脇役連がそれぞれのテイストを目いっぱい活かして舞台を盛り上げた。

▼メモ。出版健保へ。本歯をはめて今日で終了の予定だったが、先生が気に入らないので型を直します、申し訳ないということで延期。シアターコクーンのマチネーへ。帰途、CTで「思想地図」VOL5-社会の批評ーを読み出す。帰宅、晩は、海老の掻揚げとカマスの一塩。マリナーズは貯金が2になった。
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by engekibukuro | 2010-04-23 07:07 | Comments(0)  

4月21日(水)メモ






▼ワーナーマイケルで「第9地区」を見た。めちゃくちゃ面白いSF活劇、第9地区とは地球に不時着した宇宙船で半死半生だったエイリアンを収容する地区。こういうものを作るアメリカ映画のエネルギーは凄いね。CTでみな湊かなえの「告白」を文庫本で読了。たしかミステリーで昨年のベスト1だった本だ。しかし、話が暗すぎる、ミステリー特有のカタルシスがない。ハメット、チャンドラー、ロス・マクドナルド、シムノンを愛読した世代とは嗜好がまったく違ってきたのだなと思うしかない。しかし、中学生のイジメの話でも、川上未映子の「ヘブン」の書き方の優秀さを改めて感じた。晩は手羽先のシチューと人参とレイズンのサラダ。週刊文春の「コンビニのスウィーツ」第1位のローソンのプレミアムロールケーキを買ってみた。半年で1700万個売れたと表示されていた。確かにうまい。150円の新手の駄菓子だね。家人はファミリーマートのエクレアで懲りたのか、食するのを拒否。
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by engekibukuro | 2010-04-22 08:22 | Comments(0)  

4月20日S「武蔵小金井四谷怪談・落語 男の旅 大阪編」

作・演出:岩井秀人、こまばアゴラ劇場。岩井の才気は十分感じられたが、今回はどうもピンとこなかった。年寄りの鑑賞能力ではムリなのかな。ただ、大ファンの端田新菜と知り合いの猪俣俊明がでていて楽しそうに演じていたので満足した。


▼メモ。朝日新聞に大江健三郎が「5月の普天間問題は戦後最大の正念場」だと書いていた。同感。図書館で「文学界」5月号で小熊英二と高橋源一郎の対談「1968から2010へ」を読む。2000ページにわたる小熊の「1968」は読んだが、両者の対談、長いわりに論点が際立ってこない。リビンでウイス買う。寸前でMさん他のレジへ移動した。CTで大笹吉雄「日本現代演劇史 昭和戦中篇Ⅲ」再読続ける。夜はアゴラ劇場へ。隣は前田司郎さんだった。帰宅、鰺の塩焼き、原木椎茸、小松菜、ベーコンの炒め物。
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by engekibukuro | 2010-04-21 11:55 | Comments(0)