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2月27日(日)M☆新国立劇場(小)S☆☆パルコ劇場

☆「美しい日々」(作:松田正隆、演出:宮田慶子)新国立劇場演劇研修所4期生終了公演。
 松田の初期の作品だそうだが、まったく知らなかった芝居だ。舞台はアパートの隣リ合わせの部屋。右側の部屋には高校教師が住み、左側の部屋には生活不能者の兄と、なにやら体を売る商売をしているらしい妹が住んでいる。このアパートな中央線の線路際で電車の轟音が響く。教師は結婚が決まった同じ教師の相手がいるが、この女性が式がまじかだというのに教師を裏切り、教師仲間の別の男に走ってしまう。左側の兄は、工事現場の見張りの仕事を1日であyめ、妹はその部屋に男を連れ込む。教師は絶望して学校を辞め、弟がいる九州へ。兄、妹は部屋をでる。ここまでが第一部で、第二部は元k教師の九州の話。第一部は話の運びが強引で、ヘンテコな元教え子の娘がでてきたりして破たん含みだが、第二部は松田の本来の舞台の九州だから、安定する。元教師は弟一家に親切に世話になっているのに、結局ここも出てしまう。荒削りな作品だが、初期の名作「月の岬」やかずかずの松田の秀作を思い出させる要素が濃密に含まれていて、人間の表と影のアラベスク、生の根底的な悲しみの感触を確かに、この舞台は感じさせた。
☆☆「SOUTH OF HEAVEN」(脚本・演出・映像:奥秀太郎)、差別が現存している在日の人々の怒り
、悲しみ、荒々しいワイルドな日常を送る若者たちをの生態を映像を駆使して即物的に描いた作品。ザラザラした感触が肌まで感じられるようなユニークな舞台だった。朝鮮学校の女性教師を演じた黒田育世がラストに踊って終わる。ちなみに現在上演中の野田秀樹の「南へ」の振付と映像は黒田と奥だ。
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by engekibukuro | 2011-02-28 12:33 | Comments(0)  

2月26日(土)M「箱」(構成・演出:木村真悟)

ストア・ハウス・カンパニー、日暮里D1倉庫。
 20個の木箱と対峙し、戯れ、さまようストア・ハウスのパフォーマンス。本拠地だった江古田、海外公演の韓国、中国とこの木箱とのパフォーマンスは続き、今回はその集大成とも言うべき上演だった。積み重なった木箱の壁を前にした7人のパフォーマーの律動そのものの歩行、整列し分岐し、列を離れ回帰し、展開する歩行者は木箱の壁を崩し、そこから、木箱をおよそ考えられる限りに、分解し、組み立て、7個のプレートになり、門になり、階段に、またはバラバラに放置する。その箱の変形におうじてさまざまなシーンが現出する。箱に囲まれてのウオーキングが、急ピッチな音楽、その音の中に怒号が混じる音楽に急迫されて、逃げ惑うシーン、なにものかに立ち向かう姿にも見えて、それは今のチェニジア、エジプト、リビアの群集を連想させもする。そこから、この木箱の意味するものはと、充実した問いかけが湧き上がってくるのだ。1時間半の箱と戦ったパフォーマーたちの充実が、そのまま客席に伝播してくる・・・。木村の発明したこの類をみないパフォーマンスの生命力は木箱とともに持続している。ストア・ハウスは上野に本拠地を構えた。次の公演は上野ストアハウスだ。

▼おもろ。カップルの女性は今夜はお葬式で片割れだけで、中川君、武藤さん。武藤さんは朝霞に住んでいる。わたしの新婚時代は朝霞だった。朝霞の町の急激な変貌とか、昔の東上線の話・・・。ダサイ電車のサンプルだった。ブリ大根のおおきなブリの頭をほじくりながら冷凍泡盛を呑む・・・。
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by engekibukuro | 2011-02-27 10:08 | Comments(0)  

2月25日(金)S「シングルマザー」(作・演出:永井愛)

二兎社、東京芸術劇場小ホール。
 シングルマザーの話だ。舞台はアパートの一室にあるシングルマザーのフォーラムの事務所。会長の高坂が根岸季衣、事務局長の上村が沢口靖子。といってもこの二人だけで、シングルマザーの電話相談や児童扶養手当とかシングルマザー関連法案への国会審議の傍聴や議員へのロビー活動をやっている。むろん二人とも離婚したシングルマザー。そこへキャバクラ務めの不倫で産んだ子持ち女(玄覚悠子)や、合コンを重ねてやっと射止めた三高の夫が、それがあだになって女を作って、子供3人を抱えて離婚する破目になった女(枝元萌)が飛び込んでくる。上村も女たちも派遣で生活し、パートを掛け持ちして子育てに懸命だ。ある日、実は自分のDVで逃げ出した妻が、このフォーラムにきたといって男(吉田栄作)が訪ねてくる。DVで逃げられたとは言わない男に、夫のDVにたえかねて離婚した上村が敏感に反応する。永井は彼女たちの苦闘を活写する。とにかく大変な毎日をめげずに、なんとか正社員になるために忙しい合間をぬって、各種資格をとる勉強もしている、扶養手当とかいろいろな権利のことも・・。みていてホントに大変だと思うし、彼女達のたくましさに感動する。女たちの天災や不慮の事故でなく、自分で選んだ男との失敗とかもあるが、自分でどうにもならないDVを断ち切れない男も含めて、今現在日本で毎日くらしている男女、子供たちの息吹ををじかに感じさせてくれる永井の成熟を感じさせる傑作だ。わたしが前から注目していたハイリンドの枝元やポツドールの玄覚が根岸や沢口とステキなアンサンブルをつくっていたのが嬉しい限り。ラストのDVが克服できない絶望が逆転するシーンの吉田の演技が目覚しい。メッセージとお芝居が実に巧に融合した、これぞ現代劇だ。
▼終わって神保町の俳句居酒屋銀漢亭へ。俳人・谷岡健彦とお仲間たちと飲む。谷岡さんの週刊金曜日で選ばれた句。・梅が香へ揃ひて背伸びしたりけり
 楽しい晩だった。
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by engekibukuro | 2011-02-26 13:56 | Comments(0)  

2月25日(金)S「シングルマザー」(作・演出:永井愛)二兎社

東京芸術劇場小ホール。

 シングルマザーの話だ。シングルマザーのf
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by engekibukuro | 2011-02-26 12:46 | Comments(0)  

2月25日(金)訂正



 ▼昨日の「ミシマダブル」の「わが友ヒットラー」のキャストに誤りがありました。ヒットラーは東山紀之ではなく、生田斗真、レームが東山でした。したがって第二幕で木場勝己と拮抗して、名場面をつくりあげたのは東山であう。生田のヒットラーも頑張っていました。文意が大幅にずれるとは思いませんが、とんでもないミスでした。お詫びします。誤りをコメントしてくださった、”夏ミカン”さん、ご指摘ありがとうございました。訂正しておきました。
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by engekibukuro | 2011-02-25 08:40 | Comments(0)  

2月23日(水)M・S<ミシマダブル>シアターコクーン

M☆「わが友ヒットラー」 S☆☆「サド侯爵夫人」(作:三島由紀夫、演出:蜷川幸雄)

 ☆では生田斗真がヒットラーを、東山紀之が突撃隊の隊長レームを演じる。☆☆は女性役を全員男性が演じる。東山がサド公爵夫人ルネを、生田がその妹アンヌを演じる。この二人をヴェテラン平幹二朗(☆では死の商人クルップ、☆☆ではルネの母モントルイユ夫人)と木場勝己(☆では左派国家社会主義者シュトラッサー、☆☆では淫蕩なサン・フォン伯爵夫人)が支えた。
 華麗で手ごわい三島の台詞を東山と生田が、どのように朗唱し、演じるかが、この舞台の鍵だ。克服しようとする奮闘ぶりが、役を演じるという余裕を狭めはしたが、三島の世界を確かに成立させた。特に☆の第二幕での木場・シュトラッサーとレームとの対話は、戯曲としても名高い名場面でもあるが、木場と拮抗した東山の健闘は評価できる。
 華麗、荘重に飾った舞台ではあるが、バックの劇場の扉を幕前と終演きわに開けて、戸外の2011年の2月23日の日本の街の風景・日常にこの特異な名作の世界をさらけ出す。戦後演劇での最高峰の戯曲の世界、最高の自らの命を閉じた天才劇作家の世界が、いま現在の日本で、その劇世界の生命を保てるのか、賞味期限はしっかり存続しているのかという、蜷川の賭け、問いの切迫感を感じた舞台だった。

▼マチネー「わが友ヒットラー」、ソワレ「サド公爵夫人」はかなりきつかった。日を改めて鑑賞するのが筋だった。
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by engekibukuro | 2011-02-24 10:27 | Comments(0)  

2月22日(火)メモ






▼大笹吉雄著「新日本現代演劇史ー別巻1971-19712」読了。この時代に、朝日の扇田昭彦さんが、(彦)のイニシャルで劇評を書き出す。取り上げられている劇評を読むと、若々しいシャープな劇評で、状況劇場の劇評など、先駆的なものだ。あと東京新聞の森秀男さんの劇評が、おおむね辛口批評で、近頃の劇評の甘さが思いやられた。
 本巻で「日本現代演劇史」(全八巻 白水社刊)および「新日本現代演劇史」(全五巻 中央公論社刊)あわせて十三巻が完結した。四百字詰の原稿用紙で2万枚。すべて鉛筆で書いたそうだ。30年を越す、半生をかけた仕事だ。明治の演劇改良の時代から、昭和のアングラ興隆期まで、客観的な演劇史を書くことを旨とした、歌舞伎から新劇、新派、新国劇、女剣戟、宝塚、松竹新喜劇、東宝ミュージカル、アングラ、小劇場まで横断的に網羅し、記述したまさに壮挙であり、その効用は計り知れない。何より読みやすく面白いのだ。
▼「銀漢」3月号の「秀逸」欄の谷岡健彦さんの俳句4句。
・寒風に声を消さるる憂国忌
・冬銀河太郎次郎の屋根の上
・☆!木枯らしの半音上げて曲がり来し
・冬萌を小さき指に教える教へらる
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by engekibukuro | 2011-02-23 09:27 | Comments(0)  

2月21日(月)M「コラボレーション」加藤健一事務所

作:ロナルド・ハーウッド、訳:小田島恒志・則子、演出:鵜山仁、紀伊国屋ホール。
 「ドレッサー」を書いたロナルド・ハーウッドの芝居だ。「薔薇の騎士」の作曲家リヒャルト・シュトラウスと作家シュテハン・ツヴァイクのコラボレーションのドラマだ。シュトラウスはそれまで自分が作曲するオペラの台本をホフマンスタールに書いて貰っていたが、彼の死後、台本作者を当時絶大な評価を受けいた作家ツヴァイクに書いてもらうという念願が叶った。しかし、時代はナチが台頭し、ヒットラーの狂気の独裁が始まり、ユダヤ人のツヴァイクは迫害を受け、ユダヤ人と組むシュトラウスにもナチの監視が厳しくなった。シュトラウスはまったくノンポリの芸術至上主義者で、ツヴァイクの窮状を察することが出来ない。それと彼の息子の妻がユダヤ人で孫二人もナチの定義のユダヤ人だ。息子一家を守るてめに仕方なくナチに協力せざるを得ないシュトラウス。ツヴァイクは逃亡の果てに、ブラジルで自分の秘書・愛人と服毒自殺をする。シュトラウスを加藤健一、ツヴァイクを福井貫一が演じた。ナチスの時代の芸術家の苦難がひしひしと伝わってくる舞台だった。出色なのはナチスの高官ハンス・ヒンケルを演じた加藤健一の長男加藤義宗。怜悧、冷酷でさらに野蛮で果断の高官を容赦なく演じて舞台を緊張させた。ナチスを描く芝居や映画に必ず描かれるタイプだが、狂気と暴力で無垢の芸術家を卑劣な手段で追い詰める場面で観ていて倒錯した快感を感じるのは、ナチスと劣位の心性を共有しているのかと感じさせるほど、加藤ジュニアの演技は迫力があった。
▼メモ。図書館に予約してあった本がどっとくる。これじゃ寄贈された尾崎俊二著「ワルシャワ蜂起」がなかなか読めない。
・寺山修司の競馬の本を読んで以来、土日には馬券をかっていた競馬に終止符を打つことにした。40年間だった。5大クラシックは買うが・・・。
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by engekibukuro | 2011-02-22 10:20 | Comments(0)  

2月20日(日)メモ







▼渋谷の元ジャンジャンの建物にあるカフェでAICT賞の選考会。扇田昭彦さん、松岡和子さん、シアターアーツから柾木博行幸さん。今回は力作、文字どうりの名著もあり、アンケートが4冊同数で、受賞作は山形治江「ギリシャ劇大全」、平田栄一朗「ドラマトウルク」、特別賞が喜志哲雄「劇作家ハロルド・ピンター」、斉藤偕子「19世紀アメリカのポピュラー・シアター」に決まった。。
 松岡さんは、この日のNHK教育テレビの日響アワー「作曲家はシェークスピアがお好き?戯曲の世界をクラシック音楽に」という番組にゲストとして出てらした。
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by engekibukuro | 2011-02-21 07:42 | Comments(0)  

2月19日(土)M「ダイダラザウルス」(作・演出:深津篤史)

桃園会、ザ・スズナリ。
 階段舞台にさまざまな人やら猫が、冬の遊園地とか、夕暮れの海とか、祭りなどのことを語り合い、とくに中心は「銀河鉄道の夜」にちなんだ列車のはな。話の底には阪神でおこった地震や、列車事故の記憶が潜んでいるようだ。深津の心象風景の開示の語り合いで、演劇としては・・はてどうなんだろう、一寸対応に正直困惑する・・。





▼メモ。おもろ、カップル、中川君、K先生の常連フルメンバー。カップルの女性は、もうすぐ定年退職で、勤めがなくなる毎日は、どうすごすか心配だと・・。工芸の趣味もあるし、歌舞伎も観に行っているんだし、こうしてみんなでお酒をのんでいるし・・・、心配することは無いよ・・・。まあ、皆さん年寄りの話をよく聞いてくれて感謝々・・・。
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by engekibukuro | 2011-02-20 10:16 | Comments(0)