<   2016年 01月 ( 33 )   > この月の画像一覧

 

1月30日(土)M 燐光群 森下スタジオ

「Summer House After Wedding」
 作:清水弥生、演出:坂手洋二
”ある日、彼女は家を出た、子供を連れて。支えるのは誰か、支えられるのは誰かー
超高齢者社会、海外からの労働力に頼らざるを得ない日本。
移住労働に従事するフイリッピン人女性への取材を元に燐光群の新進作家・清水弥生が書き下ろす、時代の芯を衝く渾身の一作!”というパンフの惹句は、まさにそのとうりの、今の日本の社会の現実、特に高齢者社会の現実、介護の在り方の現実を衝いていると思う。そして、フイリッピン人と日本人の関係のさまざまな様相が活写されて、ナショナリテイの違いからの理解の誤差や、身動きの取れないゆきちがいとか、難しい問題がやまほど出てくるが、最後はフイリピンの人々の生まれつきの楽観性で未来を開いてゆく、それに日本人も応じるように努めてゆく・・・。という感じが、フイリッピンと日本の俳優たちが、ブロークンな英語をまじえるながら懸命に演じている・・・、英語は字幕でわかるようになっているが、人物たちの関係がちょっとつかみにくいのが難だが、作者の確固たるモチーフは間違いなく感じられる、非常に有益な舞台だと感じた。
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by engekibukuro | 2016-01-31 10:56 | Comments(0)  

1月29日(金)「銀漢」2月号


★俳句結社銀漢の機関誌「銀漢」に谷岡健彦さんが、水原秋桜子の俳句研究「秋桜子の足音」を連載している。秋桜子の俳句”伊豆の海や紅梅の上に波ながれ”をとりあげ、この句の成立過程を追って、熱海まで行き考察している。熱海は坂の町で、紅梅の上に波が眺望できると感じる場所を探して歩き、高台にあるMOA美術館に達する、そこで秋桜子の描こうとした情景に接することが出来た。さらにMOA美術館で尾形光琳の「紅白梅図屏風」を見て、”いきなり屏風の上端から下へと梅の枝のみを描き、屏風に収まらぬ幹の大きさを暗示させる光琳の画法”と、秋桜子の紅梅と波の上下を逆にした句との類似を見る。

 一つの句をここまで現場に行き追体験することによって理解する。俳句というものの深さ、面白さを思い知らさせされた文章だった。
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by engekibukuro | 2016-01-30 11:47 | Comments(0)  

1月28日(木)M「夫婦」作・演出:岩井秀人 ハイバイ

 東京芸術劇場シアターイースト

 この芝居、、いまおおいに日本中の人々が楽しんでいる朝のテレビドラマ「あさが来た」で番頭ごんすけ役の山内圭哉がかつらをかぶrって母親役を演じているのが目玉かもしれないが、芝居は岩井自身も地ででてきて、自分や兄弟の父母を書いた芝居で、主題は父の横暴・暴力とその父の年老いての死の有様、私小説ならぬ私芝居、年少のころに父に殴られていた記憶や、ひきこもろの状態を、平田オリザの現代口語演劇風にありのままに描く、そのなんだか雑然とし舞台が、なにか妙に演劇的説得力があり、面白い・・。この面白さは、1月28日の朝日新聞夕刊での徳永京子の劇評が、とても的確なので引用する。
 「この戯曲を書くきっかけは、2014年位の父の死だったという。まだ日が浅いためか、いつもより笑いは少なめ。だがそれは瑕疵ではない。岩井はこの作品で、笑いのない方法で人物を相対化することに成功したのだ。父の社会的な役割を認め、父と母の消えない愛を受け入れたことで、赦しという相対化にたどりついたのである。観客も同時にそれを体験する。めったに出会うことのない柔らかな浄化が、ここにある」
まったくそのとおりの名評だ・・・。
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by engekibukuro | 2016-01-29 10:51 | Comments(0)  

1月27日(水)TOC TOC シアターΧ

「トックトックーあなたと少しだけ違う癖ート」(作:ローラン・パフイ、翻訳・演出:山上優。

 TOC(強迫性障害)治療の専門医スターン博士は世界的権威で、予約をとるのが至難の業・・・・。それでもやっとととれた6人の患者が待合室で待っているのだが、出先のからの帰りの飛行機が遅延して、待っている6人は時間つぶしにモノポリーを始めるのだが・・・。それぞれの病状が違っていてチグハグ・・。過度の潔癖症のブランシュ(山崎美貴)、同じことを二度繰り返す反復症のリリイ(井上薫)、計算癖のタクシー運転手ヴァンサン(近童弐吉)、汚言症の老紳士(土師孝也)、左右対称脅迫の線を踏めない男ボブ(駒井健介)、確認脅迫の女マリイ(阿知波悟美)の6人だが、それぞれの病状に縛られてのゲームで、潔癖症のブランシュは相手の手に触れただけでトイレに行くし、それぞれの病状に縛れてのゲームは混乱して・・そしてなにかの拍子に汚言癖のフレッドは突然突拍子のないことば”一発やりたい”とか叫んで、おお誤りするのfだが、この芝居はそのゲーム自体が集団セラピーになって、みな病状が良化するという、スターン博士(実はフレッド)の目論見だった・・・。いかにもフランスのブールヴァール劇のノリでの面白い舞台だった。特に久しぶりの、状況劇場・新宿梁山泊出身の近童が断然面白かったのが嬉しかったし、大ファンの阿知波悟美が、突然、本業のミュージカル女優の本領の歌を歌い出すのが、これは意外々の賜物だった・・・。
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by engekibukuro | 2016-01-28 10:33 | Comments(0)  

1月26日(火)長田育恵ー第19回鶴屋南北賞受賞

・長田育恵昨が昨年年書いた、る・ばる公演「蜜柑とユウウツー茨木のり子異聞」で鶴屋南北賞を受賞した。オメデトウ!さらにこの3月4日から30日までのロングラン公演を風姿花伝で「対岸の永遠」を上演する。そのうえ、今年の暮には、劇団民藝で民藝研究の柳宗悦を主人公にした作品を書き下ろす。ずっと見守ってきた私としては嬉しい限りだ。

 図書館で新潮2月号の内野儀「舞台芸術の地殻変動ー移動性(モビリテイ)と滞在(レジデンシー)の現場からー」を読む、内野さん、ベルリンにいんだ・・・。だが、ヨーロパンの新潮流は日には、実質ほとんど届いていないな・・・。
 群像2月号で片山杜秀:近現代音楽名作手帖(24)「鬼子歌」「金閣寺」を読む。三島由紀夫の原作を、黛敏郎が作曲し、ベルリン・ドイツ・オペラで上演したもの・・。今回は、その前史の日生劇場のこと、28歳の石原慎太郎と浅利慶太が日生劇場の重役としての活動ののことが書かれている。来月が楽しみだ。
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by engekibukuro | 2016-01-27 11:33 | Comments(0)  

1月25日(月)村上龍「オールドテロリスト」文藝春秋

 
 565ページの長編だ。

 読むのはタイヘンだったが、実に面白かった。
主人公は、妻子に逃げられて元週刊記者で、いまは片々たる記事を書いて、木賃宿のようなアパートに住んで安酒を飲む毎日だったが、あるとき、街中の将棋クラブで見知った老人から、元の出版社をとおして原稿の依頼があり、指定されたNHKの玄関にゆくと、突如爆発があり炎上し死者が出る・・、それから、それを調べに行くとある老人クラブにゆくと、そこで妖しい若い美女がいて、なんとなく各所を連れまわされて、その最中に新宿ミラノ座での爆発事件、あきらかにテロリストの自爆テロが起きる。結局、美女を通しての遠隔操作で記者は、それらの事件のレポートを書くようにテロリストに要請されたのだ。そして最後に静岡の御前崎の浜岡原発の近くの資料館を、ドイツ製の88ミリ対戦車砲で爆破する現場に行かさせられる・・。この陰謀の首魁は元満州で暗躍していた90歳の人物で、その人物のまわりに70歳から上の政財界にも名の知れた財力もある高齢者のグループができていて、現在の日本に絶望して、一回日本を廃墟にししてそこから再出発するという目論見をもっての暴挙だった・・・。荒唐無稽といえばそれまでだが、なにかこのオールドテロリストたちの死を覚悟した行為に説得力がある・・・。昨年評価された芝居に三好十郎の「廃墟」があった。三好は、日本の敗戦による廃墟からの日本の再出発を念願していたが、三好が今の日本にいたら、このオ-ルドテロリスたちに共感すかしらとも思った。しかし、この主人公がやたらに精神安定剤やウイスキーを飲んでの不安定ぶりが他人事ではなかった・・・。
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by engekibukuro | 2016-01-26 12:58 | Comments(0)  

1月24日(日)









★中山競馬 アメリカンJCC・・・・ルメール騎手のスーパームーンのあわやの複勝で今年の初日が出た。渋い、渋すぎる・・・。
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by engekibukuro | 2016-01-25 12:25 | Comments(0)  

1月23日(土)M「カクシンハン版ジュリアス・シーザー」

作:W・シェイクスピア、翻訳:松岡和子、演出:木村龍之介、ドラム:ユージ・レルレ・カワグチ、シアター・グリーン
 カワグチのドラム音が炸裂し、アントニーを女優の真似美が演じる「ジュリアス・シーザー」。
翻訳者松岡和子の推薦コメントが、この舞台の核心を衝いている。

”シェイクスピノの台詞は俳優に臀力(リりょく)を与えるーこれが私の核心です。顔の表情より、感情や声の抑揚より、しぐさより強い力、人を強く動かす力をシェイクスピアの言葉おのものが持っている。カクシンハンのシェイクスピア作品を見たとき、この舞台に立っている演技者たちはそれを体で知っていると思いました。
 演出家の木村龍之介さんの「若い感性でシェイクシピアを新しく塗り替えてみたい」という野望を頼もしく思います”
 全くそのとおりだが、その若い感性が、エネルギーの持続そのものが、芝居を単調にしていること、それぞれの歴史上の人物を演じるには、俳優のさらなる成熟が待たれることなど、有意義な課題も残したこともふくめて見応えのある無頼だった。

・おもろ、カップル、久しぶりに泡盛2杯・・。
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by engekibukuro | 2016-01-24 11:30 | Comments(0)  

1月22日(金)


 ★本日特記なし・・。
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by engekibukuro | 2016-01-23 10:16 | Comments(0)  

1月21日(木)★M国立劇場★★S世田谷PT

★通し狂言「小春穏沖津白浪(こはるなぎおきつしらなみ)-小狐礼三」
 これも家人の怪我でのチケット。尾上菊五郎、尾上菊之助、中村時蔵らが座を組む、初春歌舞伎。菊五郎の日本駄右衛の貫禄、菊之助の子狐礼三の軽妙洒脱、時蔵の船玉お才の妖艶、そしてこの菊五郎劇団の得意技と喧伝されているアクロバットなスペクタクルの数々など、終幕のバックに富士の山と半円の昇る朝日での大団円、目出度い新春の舞台だった。

★★「書く女」(作・演出:永井愛)、”書く女”樋口一葉を演じるのは今回は黒木華、初演は寺島しのぶだった。初演では、多難な暮らしを送っていて、四苦八苦する一葉だったが、それと同時に、明治の初期の新開地の明るさも伴っていた・・。が今回の特長は、平岳大扮する半井桃水との、惹かれあうような、あわないような煮え切らない複雑な関係が縦軸になっていて、それに関係して桃水の親友の韓国人との関連で、明治時代の日本と韓国の関係などの当時の政治情勢や、一葉を慕う平田禿木、馬場弧蝶、川上眉山、それに明治きっての辛辣な批評家斉藤緑雨など、明治の若き文学者の群像も描かれる。無論歌塾「萩の舎」での女友達の群像も描かれる。そんな群像と、さらに木野花の母と朝倉あきの妹くにも囲まれての一葉を黒木は果敢に演じた。そして今回の最大の特長は、開幕まら終幕まで舞台の出来事、一葉の変転する心映えに付き添った、林正樹が自ら作曲したピアノ曲の演奏だ・・・、このピアノの曲想が永井の一葉に対する思っても々の満杯の気持ちを伝えていた・・・。
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by engekibukuro | 2016-01-22 12:24 | Comments(0)