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10月30日(日)S「夜壺」唐組:第58回公演

 作:唐十郎、演出:久保井研+唐十郎、雑司ヶ谷・鬼子母神 紅テント
”白く艶やかなマヌカンの手が、清掃車に飲み込まれる。
その寸前、清掃車に手を突っ込みかけた織江。そしてマヌカンの手を救った、清掃局員・有霧。入院した有霧の病室を見舞った織江から送られたのは、まっさらの、ガラスの尿瓶であった・・・。
 不況にあえぐ奈田マヌカン。織江は自分の作ったマネキンに「ヴェロニカ」「ゼルヴェンテイーナ」と付け、愛情を注いでいた。” ヴェロニカ、ゼルヴェンテイーナヴの出所はホフマンの小説だ。そいえてヴェロニカは、ルオーの名画がある。舞台はマヌカンの足がにょきにょきさまよう唐ワールドの魔界で、主人公有霧は気田睦、織江は赤松由美、久保井はエロテイックな女装で舞台を艶めかす・。気田は舞台を重ねて魅力をまして、昔の唐芝居のアイドル根津甚八を思わせる。
 この晩は12月なみの寒い夜だった。けれどたくさんの老若男女の客でタントは埋まり、開幕前に盛大な拍手を送り、舞台に一喜一憂する・・。唐芝居が民衆の魂を慰撫し、元気づける戦後演劇の宝だとうことを如実に感じる。
 そして、この夜、体をこわしている唐さんが、奥さんと観に来ていた。足元はすこしおぼつかないが、舞台から挨拶、盛大な拍手が唐十郎を迎えた!
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by engekibukuro | 2016-10-31 10:20 | Comments(0)  

10月29日(土)M「治天の君」シアタートラム

作:古川健、演出:日澤雄介、劇団チョコレートケーキ

・この作品は、第二十一回読売演劇大賞 選考委員特別賞 受賞作品だ。そして大正天皇を演じた西尾友樹が優秀男優賞を、貞明皇后を演じた松本紀保が優秀女優賞を、そして優秀演出家賞を日澤雄介が受賞した。
 海外ツアー公演を経ての今回の公演、出来栄えは素晴らしかった。舞台は上手奥の玉座とそこへ至る絨毯の道のみ。大正天皇の西尾、貞明皇后の松本はもちろんのこと、明治天皇の谷仲恵輔、昭和r天皇天の浅井伸治も西尾、松本に拮抗し、そのほか明治の重臣大隈重信を演じた佐瀬弘幸らの重臣たちの演技も統一がとれていて、全体が宮廷らしいおもおもしい雰囲気が醸成されていて、日本の帝室の立派な再現足り得ていた。ただ、古川はこの芝居が今の”「生前退位井」の問題ついて何らかのメッセージを発する物語りではありません”と断っているが、この芝居がそういうアクチュアリテイと無関係だということは、この芝居が大正天皇という特異な天皇の生涯を描いたよくできた物語以上のことを抑制しているということで、それが物足りないと思う向きもあると思う。
・おもろ。2週間ぶり。おもろの最古の常連だった岸本さんが亡くなったので、中川君、島田君、有田芳生国会議員の4人で追悼の集まり・・。
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by engekibukuro | 2016-10-30 10:26 | Comments(0)  

10月28日(金)


・別役実戯曲集「ジョバンニ父への旅」
この集には、「さらだ殺人事件」「トイレはこちら」「ジョバンニ父への旅」が入っている。「ジョバンニ父への旅」は、むろん、原作は宮沢賢治だが、別役流に力のこもった素晴らしい作品に仕上がっている。さらに「さらだ殺人事件」の迫力に驚く・・・。
 ・医科k歯科大通院日、腹に注射を打つ。
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by engekibukuro | 2016-10-29 07:18 | Comments(0)  

10月27日(木)M「海ゆかば水漬く屍」

作:別役実、演出:藤井ごう、椿組「昭和発見シリーズ 第三弾」、協賛親八会、SPACE雑遊

 出演は、辻親八、木下藤次郎、田淵正博、水野あや
 舞台には電信柱が1本立っている。この芝居は、辻の念願の芝居。辻の役は傷痍軍人、この傷痍軍人が、うんこを我慢する。この我慢の含蓄がこの芝居のいろいろ考えさせる悲喜劇を成立させる。辻の渾身の演技が、それを色濃く感じさせた。ラストは電信柱に掲げられた日の丸の旗が、風に吹かれてゆれる。旗をゆらす風が、別役劇を観た充足感を与えるのだ・・。
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by engekibukuro | 2016-10-28 09:08 | Comments(0)  

10月26日(水)



・ミュッセ「ロレンザッチョ」読了。ジョルジョ・サンドの年下の恋人だったミュッセが20台で書いた戯曲。シェイクスピアに強い影響を受けたという、読み応え十分なほんとうに立派な戯曲だ。訳者渡辺守章の懇切な解説もとても勉強になった。この作品が、銀座セゾン劇場で上演されことを初めて知った。フイレンツ公爵アレクサンドル・デ・メデイチを杉本哲太、主人公ロレンザッチョを堤真一が演じたそうだ・・。
。「銀漢」11月号。今月の秀句で主宰伊藤伊那男先生が。「今月の秀句」で宮本起代子さんの句、”光君に再びまみゆ夏期講座”をとりあげていた。”光君はもちろん光源氏のこと。源氏物語は長編なので夏で終わるわけにはいかず、今年の夏も続きが始まったのだろう。「再びまみゆ」が眼目で、物語の人物ではあるが、あたかあも実在の人物に再会するような表現に持ち込んだのが手柄である。”宮本さんのほかの句、「文を待つだけの一日や雨の月」、「アイライン上手に引きて帰省かな」も評価されていた。
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by engekibukuro | 2016-10-27 09:33 | Comments(0)  

10月25日(火)S「越前竹人形」文学座


 作:水上勉、演出:高橋正徳、紀伊国屋ホール

 文学座創立80周年記念公演 第一弾
 文学座の舞台を観て、まだ10代で、本当の値打ちはわからなかったのだろおうが、福田恒存作・演出の「龍を撫でた男」の面白かった印象が、まだ残っている。まだ壮年の田村秋子、杉村春子、中村伸郎、宮口精二の芝居がいまでも目に浮かぶのだ。それと私事だが、戦争中私は劇団東童という児童劇団の子役だった。たしか、昭和19年、当時のNHKで久保田万太郎の「1に12をかけるのと12に1をかけるのと」というラジオドラマにほんのちょい役ででた。その時のメンバーが文学座で、杉村春子、
中村伸郎、宮口精二がマイクに向かっている姿を覚えている。
 文学座は、水上作品を木村j光一演出で「山襞」を筆頭に上演してきた。「越前竹人形」は初めての公演。主人公の竹人形の細工師喜助を助川嘉隆が演じ、お女郎あがりの相手の玉枝を山本郁子が演じた。喜助は、かって父が世話をしていた玉枝に母の面影を求めて、一緒に住みながら肌に触れることができない・・。玉枝にとってはそれは納得できない不自然なことで、ある日、喜助の留守に昔のなじみ客かが竹人形を求めに京から越前にやってきて玉枝を求める・・・。その時のことで子をはらんでしまった玉枝は・・。そこらの悲劇だ・・・。助川も山本も懸命に演じているが、助演陣が充実している。鵜澤秀行、原康義、中村影男、南一恵など座のベテランが、80年の文学座の伝統を感じさせてくれた。、
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by engekibukuro | 2016-10-26 12:08 | Comments(0)  

10月24日(月)


・光文社古典新訳文庫で渡辺守章訳のミュッセ作の戯曲「ロレンザッチョ」を読み始める。
たくさんの注がつていていて、その注を読むのと、芝居の流れを享受するのとの折り合いがむつかしいね・・。
 11月の芝居の予定、例年どうり11月は一番多い。火曜、金曜が通院の日なので、予定が難渋でたいへん・・・。
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by engekibukuro | 2016-10-25 06:36 | Comments(0)  

10月23日(日)



 ・文化座の演出部にいて、そのご医歯薬出版の編集者になった、おもろの常連でもあった岸本瞬晴さんが亡くなった。ずいぶん、医歯薬の雑誌で原稿を書かせていただきいろいろお世話になった。合掌!




・菊花賞、やっぱりサトノダイヤモンドは強かった。血統など馬の強さにはあまり関係ないのがつくづく分かった。狙った岩田騎手のカフジプリンスは8着だった。
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by engekibukuro | 2016-10-24 07:46 | Comments(0)  

10月22日(土)M・S 座・高円寺

「ひとつの机と二つの椅子とシェイクスピア」-One Table Two Chairs meeting 2016
「構成・演出」Aプロ/ダニー・ユン(香港)、リュウ・シャオイ(シンガポール)、パウイット・マハサリナンド(タイ)、ツアオ・ジーウエイ(中国)。Bプロ/佐藤信(日本)、テイテイ・マルゲステイ・ニングン(インドネシア)、ヤンヤン(中国)、武田幹也(日本)
 "登場人物はふたり、舞台装置はひとつの机とふたつの椅子だけ。上演時間は20分。8本の短編作品を持ち寄って、上演と観客を交えた語り合いの場を設けます。2016年のテーーマは、没後400年のシェイクスピア。インドネシア、シンガポール、タイ、中国、香港、日本から招いた舞台創作者たちと共に、アジアの舞台3年間の継続プログラムのはじまりです。"
日本の佐藤信と盟友・香港のダニーユンが立ち上げたプロジェクトだ。
 Aプロの4作品は、若々しい新芽のような作品で、新鮮・・。Bプロは完成度が高く、オセロを凝縮した「あんたみたいに狂っている」(演出・出演:武田幹也)、「ジャワのオフイーリア」(演出:テイテイ・マルゲステイ・ニングシ)、テンペストからの「駅2016/プロスペロー」(演出:佐藤信)この作品の能楽師:桜間金記と中国の昆劇女優:シュー・スージャの組み合わせは絶品だった。
とにかく、新鮮で豊かなプロジェクトであることは確かで、3年間楽しみである。
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by engekibukuro | 2016-10-23 07:07 | Comments(0)  

10月21日(金)

★10月18日付ブログで、「因幡屋通信」-宮本起代子芝居噺2016年54号の記述で、肝心の表題”「因幡屋通信」宮本起代子芝居噺”が抜けていました。それとメール先、inabaya@leaf.ocn.ne.jp
の"l"が抜けていました。お詫びして訂正します。
・別役実戯曲集「ドラキュラ伯爵の秋」読了。集中「アカツキ」の男1と女2がうどんを食べるだけの超トリビアリズムと、表題作の「ドラキュラ伯爵の秋」の超怪奇劇の面白さに!2作とも。季節は秋、むろん急所に風が吹く・・・。 
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by engekibukuro | 2016-10-22 10:44 | Comments(0)