12月27日(水)Mミュージカル「青空の休暇」シアター1010

原作:辻仁成、脚本:中島淳彦、演出:鵜山仁、ミュージカルカンパニーイッツフォーリーズ
”物語は1991年夏。50年前の真珠湾攻撃に参戦した3人の若者たちも、今や75歳。自分たちが攻撃したパールハーバーを見ようと再びハワイへ旅立った。それぞれが胸に深い傷を抱えながらも、慣れない海外旅行に右往左往の3人組。そして碧い空のハワイで、不時着した九七式の三号艦上攻撃機が、ある牧場主によって隠されていたことを知るのだが・・。”
 この作品は2011年に初演された。この芝居の中心は、この攻撃機を再生させて、再び青空に飛ばせるまての話だが、当局から飛行許可が出ない・・・、これも当然のような気もするが、それを観点を変えて、あの戦争が、真珠湾攻撃がいかに無謀なことだったかという話にもなる。しかし、そういうことを一切超越する、悠然たる時の流れをこの芝居が感じさせたこと、青空の休暇というタイトルが如実にそれを感じさせたことだ・・。

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# by engekibukuro | 2017-12-28 10:21 | Comments(0)  

12月26日(火)「銀漢」1月号 特別企画(新春座談会)1 谷岡健彦×堀切克洋

私の共通の友人である谷岡さんと堀切君との対談だ。堀切君はこのたび、俳句の重要な賞である「北斗賞」を受賞した。二人は齢は離れているが、二人とも演劇の研究者である。谷岡さんは上智大学を出て東大の大学院に行き、現在は東工大の教授である。いまは朝日新聞の演劇評を担当している。堀切君は一橋大を出て、東大の大学院を経て、フランスに留学、アントナン・アルトーの研究者である。そして日本経済新聞の演劇評も書いている。二人は国際演劇協会のプログラムで知り合った。俳句については、谷岡さんが、共立女子大の講師をやっていた時、帰りに銀漢亭によって飲んでいたとき、勧められて、俳句を作りだした。そして超結社の句会、「湯島句会」に出句して、そこから俳句の魅力に取りつかれ本格的に俳句を始めた。もう句集を1冊出している。堀切君は、その湯島句会に谷岡さんに誘われて、湯島句会に出句、「くじらには海はおおきな水たまり」という句が選ばれて、それから俳句を本式に始めた。二人に共通しているのは、俳句の勉強の仕方、私も湯島句会に出句したが、勉強の仕方がさすが秀才とは違うものだとつくずく感じている。今回の座談会も俳句と演劇の関係について、興味深い話が出ていて、次号が楽しみだ。さらに、この二人は、週刊金曜日の「櫂未知子の金曜俳句」という俳句のページにほとんど毎回二人とも選ばれている。たとえば、2017年1月27日の号では、「雪達磨」という兼題で、「足許を犬に嗅がるる雪だるま」が谷岡さん、「にはとりの通り過ぎたる雪達磨」が堀切君と並んで選ばれている。

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# by engekibukuro | 2017-12-27 10:43 | Comments(0)  

12月25日(月)M「ぞんぞろり」岸田今日子記念 円こどもステージNO・36

作・演出:内藤裕子、演劇集団円、シアターχ
 この岸田今日子記念 円こどのステージも36回目を迎えた。岸田が良質な子どものための芝居を見せるために、別役実、谷川俊太郎、佐野洋子に書いてもらい、子どもも大人も楽しめるお芝居のを毎年暮れの楽しみとしてもう定着しているステージだ。驚いたことに作・演出の内藤が初めてお芝居を観たのが、このステージだったという。今回のお芝居は、内藤が大好きな落語の世界。町内で評判の団子屋の娘を、大家のドラ息子の与太郎が、惚れぬいて、頑張って、とうとう娘の心にとどいて、ちゃんとした男になった・・。円の役者たちの演技水準は高い・・。とくに子どもために書いたとは思えない芝居だが、舞台前の桟敷で観ていた子どもたちが、ちゃんと面白そうに観ていた。内藤の原点回帰は成功していた・・。良かったね・・。

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# by engekibukuro | 2017-12-26 10:18 | Comments(0)  

12月24日(日)有馬記念

・私の狙った、ミルコ・デムーロの騎乗したスワーブリチャードは、微差でリメール騎乗のクイーンズリングに負けて、4着、三着狙いのワイド馬券を買っていたので完敗。それにしても北島三郎の持ち馬武豊騎乗のキタサンブラックは強かった。これで今年の競馬は終わり・・・。それでも、今年は寺山修司の影響で競馬を初めてほぼ50年、毎週欠かさず馬券を買って、例年マイナスだったのが、今年は、むろん零細馬券を買っていたにしても、2770円のプラスになった。これはこの世界では快挙に属する・・何て言って、有馬記念で最後の勝利を飾れなったことを自ら慰めているのだった。
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# by engekibukuro | 2017-12-25 10:57 | Comments(0)  

12月23日(土)M「標ーshirube-」劇団桟敷童子

作:サジキドウジ、演出:東憲司、美術:塵芥、すみだパークスタジオー倉ー
”強度に伝わる九千坊伝説が大好きである。この伝説をもとに5本の戯曲を書いた。どれも時代は異なり、話は別物である。劇団の歴史を彩る大事な作品群であった。旗揚げ公演の「餓鬼道の都市」も、九千坊伝説をもとに書いた作品であった。劇団員が夜なべして風車を作り、舞台に飾った。もうあれから18年である。あの時の仲間の何人かは去り、そして新しい仲間が増えた。いつも故郷の海を想いながら執筆した。故郷の海岸部には多くの古墳があって、少年の僕はそこで遊んだ。玄界灘を越えた向こうに異国があって、知らない場所が存在する。その海の向こうに浪漫を感じた。今回でこの九千坊伝説の物語と決別しようと決めた。理由はない・・この『標』が最終章である。”と作者東は書いている。
こんどの物語りは、日本の終戦直前、その伝説の海のわだつみの因習にとらわれている集落に、脱走兵3人が紛れ込んできた。この集落には、河童頭衆七人女(かわらずしゅうしちにんめ)という集団が存在し、集落本体の湊地区・千坊集落とは離れて暮らしている。芝居はこの脱走兵たちと、七人衆の間に起こる軋轢を主に、物語は八方に飛散して、東の物語りのいつものごとく多岐にわたるさまざまなエピソードがくり広げられてゆく・・。今回の異色は七人女の頭ワタリを、客演の演劇集団円の朴璐美が演じていることで、この朴のエネルギッシュな迫力満点の演技が舞台を引っ張っていった。ラストはこの劇団、このスタジオ独特の無数の風車が舞台一面を飾る・・・。終戦直後の日本の知られざる集落の物語り・・。華麗な塵芥のスペクタクルを今回も堪能できたが、この伝説の物語りと時代を混淆させる劇は、もう燃えつきた感もある。作者も決別すると書いている。次の新生する作品を期待したい。


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# by engekibukuro | 2017-12-24 10:09 | Comments(0)