人気ブログランキング | 話題のタグを見る

2月9日(土)M オペラシアターこんにゃく座

「オペラ アルレッキーノー二人の主人を一度にもつとー」(原作:カルロ・ゴルドーニ(田之倉稔訳のよる)、台本・演出:加藤直、作曲:萩京子)世田谷パブリックシアタ。
 パンフレットに前回公演「森は生きている」の公演評表評がでていて、悠雅彦さんが”・・改めて林光の存在感に感じ入った次第だが、こんにゃく座自体も大きな成長を遂げており、<こんなやく座オペラ>ともいうべき音楽劇から生まれた大衆音楽芸の面白さを味合わうことができた。”と書いている。こんかいの舞台も、まったくそのとおりで、加藤の演出も円熟味が増し、役者連も自信たっぷりでそれぞれの役を演じ、歌っていた・・、なにより萩の音楽が、決して新味がないということでなしに、この芝居につきものの定番音楽のような安定感があり、名曲だと呟きたくなるような素晴らしいものだった。アルレッキーノは大石哲史と島田大翼のWキャストで、私は島田でみたが、体がよく動き、軽業もうまい・・。なによりこの芝居は”軽さ”が骨頂で、加藤がパンフでワグナーとエリック・サテイを比べていたが、アルレッキーノの軽さと窮地を脱する機智が、今の世の中のどんよりした重さへの批評になっていて、加藤独特の駄洒落れやウイットも利いて、もうどんどん重さから逃げるしかまとうな幸せはやってこないとつくづく思わせる舞台だった。加藤がパンフの末尾で”そうそう、萩さん、逃走オペラ「キートン」とうの、いつかどうですか?”と書いていた、大期待して待つぞ!
▲おもろ。カップルと有田さん、この国会議員は日本の現在の政治に絶望しているみたいで・・。禁煙3年、酒をのむとつい吸いたくなって、もらいタバコをするのがアルジにとがめられた、度がすぎたか。佐藤優は老人の愚行権=幸福追求権を認めていたが、それも他人に迷惑をかけない限りで・・と言っていたのを思い出す・・。トシをとるのは難しい、みともなく振舞うのはタイヘンだ・・・。

# by engekibukuro | 2013-02-10 11:03 | Comments(0)  

2月8日(金)








▲ドイツ映画「東ベルリンから来た女」をみた。ベルリンの壁崩壊の9年前の話・・。東ベルリンの大病院に勤務していた小児外科の女性医師バルバラが恋人がいる西側への移住申請を政府にはねつけられ、バルト海沿岸の田舎町の病院に左遷された。秘密警察の監視下で暮らす美人医師、それでも恋人の手引きで”脱出”を企てる日々、身体的、心理的なうそ寒い国家の抑圧の空気が画面から肌を刺すように感じられる映画で、その空気を背景にした一級のサスペンス映画が成立していて、久しぶりに映画らしい映画をみた。医師を演じるニーナ・ホスの際立つ美貌が、いっそうサスペンスを累乗させて戦慄のラストへ・・・、脱出の寸前、バルバラに助けを求めてきた少女、この少女はバルバラの患者だった、奴隷労働に従事させられ、そのうえ妊娠している、密出国へのボートは一人しかのれない・・、監督はクリステイアン・ペッツオルト、2012年ベルリン国際銀熊賞(監督賞)受賞作品だ。

# by engekibukuro | 2013-02-09 07:54 | Comments(0)  

2月8日(金)








▲ドイツ映画「東ベルリンから来た女」をみた。ベルリンの壁崩壊の9年前の話・・。東ベルリンの大病院に勤務していた小児外科の女性医師バルバラが恋人がいる西側への移住申請を政府にはねつけられ、バルト海沿岸の田舎町の病院に左遷された。秘密警察の監視下で暮らす美人医師、それでも恋人の手引きで”脱出”を企てる日々、身体的、心理的なうそ寒い国家の抑圧の空気が画面から肌を刺すように感じられる映画で、その空気を背景にした一級のサスペンス映画が成立していて、久しぶりに映画らしい映画をみた。医師を演じるニーナ・ホスの際立つ美貌が、いっそうサスペンスを累乗させて戦慄のラストへ・・・、脱出の寸前、バルバラに助けを求めてきた少女、この少女はバルバラの患者だった、奴隷労働に従事させられ、そのうえ妊娠している、密出国へのボートは一人しかのれない・・、監督はクリステイアン・ペッツオルト、2012年ベルリン国際銀熊賞(監督賞)受賞作品だ。

# by engekibukuro | 2013-02-09 07:54 | Comments(0)  

2月7日(木)S「教授」アトリエ・ダカン・プロヂュース

作(based on):五木寛之(「わが人生の歌がたり」)、構成・演出:鈴木勝秀、音楽監督・弾き語り:中村中、シアターコクーン。

 寄生虫の標本が並んでいる研究室に、機動隊に追われて逃げてきた男女の学生が隠れた.....。そこに椎名桔平扮する寄生虫学者の教授が入ってくる。時は1960年、学生は安保闘争のデモで追われてきたのだ・・。教授は体内で寄生虫を養っている変わり者の独身者、このときから教授と学生との長年月の交流がはじまる・・。男の学生は大学を出て厚生省の役人になり、女子学生は教授の研究室に入り、教授の世話をし続けて教授の虜になって・・。だが、この交流史の別の狙いは、激動の戦後史のスケッチで、その歴史の時々のピークには、そのときに流行った流行歌が中村のピアノの弾き語りで歌われる。最初はいわずとしれた60年安保の象徴歌「アカシアの雨がやむとき」で、教授も実は歌謡曲の大ファンで、歌は「サーカスの唄」、「恋のバカンス」、「出発の歌」、「夜明けのうた」とつづいてゆく・・。だが、この戦後史の描き方が、随分と概念的、図式的で、またストーリーでも昔教授の捨てた女が産んだ子供が、拳銃をもって復讐しにくるという唐突な事件とか、鈴木は舞台というものの自由度を上げてゆく狙いがあるのだろう、鈴木の才気がひしひしと感じられはするのだが・・・、それとこの芝居の主題曲「グッバイ・Love Song」は作詞:五木寛之、作曲:中村中だ・・。終わって、肩をほぐす歌のライブがつく、昭和の時代の流行歌のアフターイベントで、毎回スペシャルゲストが出演、今晩は中尾ミエだった・・。

# by engekibukuro | 2013-02-08 09:25 | Comments(0)  

2月6日(水)M「狂人教育」(作:寺山修司)

構成・演出・美術:青木砂織、音楽:本田実、寺山修司初期一幕劇連続公演、中野・劇場MOMO。
 
 「うちにねーうちの家族のなかにたった一人だけ・・・が、いるんですって」、その・・・キチガイ探しの劇だが、青木の所属する流山児★事務所の代表的レパ-トリーの一つで、流山児の演出で見事な舞台があった。青木も寺山の「花札伝綺」の演出で目覚しい成果を挙げ、海外公演にもってゆき、様々な賞を受賞している。これは人形と人形遣いの錯綜した関係がうねる、人形一家のなかにいる・・・を探すのを、人形遣いがどう応対してゆくか、青木は本田の音楽との協同で、音楽劇に仕立て上げた、女性演出家だからこそともいえる、丁寧で舞台の塵一つでもの目配り、一刻一秒もゆるがせにしないパフォーマンスの充填で、むしろ寺山作品に触発された青木自身の演劇ヴィジョンを創りあげた・・。これには人形だけでなく、舞台全体をも支配する黒ずくめのドレスをまとう人形遣いを演じた伊藤弘子の存在感が大きく貢献した。1時間20分、あっというまに終わるが、はて「狂人教育」とはなんのことだろうということを考える暇もないが、”狂人教育”という言葉だけは生々しく記憶にのこるのだ・・・。

▲神保町の銀漢亭による。俳句結社銀漢の根拠地、店主で銀漢主宰の伊藤伊那男さん、水曜日に店を手伝う同人の松代展代さん、それと同人の有澤志峯さん、あとからた谷口いずみさんたちと呑む・・。谷口さんは前に岡部耕大の「空間演技」にいた、お芝居のはなしも・・、麦焼酎4杯は多すぎたか、駅をひとつ乗り越した・・。

# by engekibukuro | 2013-02-07 09:51 | Comments(0)