1月8日S「秘密の花園」東京乾電池ザ・スズナリ

作:唐十郎、演出:角替和枝。この芝居は27年前に本多劇場の杮落としに書き下ろされたものだ。主役のアキヨシを柄本明、いちよ・もろはの二役を緑魔子が演じた。演出は文学座の小林勝也だった。今回は柄本夫人の角替さんが演出した。初演の舞台を彼女はちょうど娘さんがお腹にいた身体で何回も観たそうだ。積年の念願が叶った演出だろう。ただ、私がこの初演をみたあとで、そのころ通っていたゴールデン街の銀河系という店でたまたま唐さんが隣に坐って
いて、舞台の感想をきいたら、演出にひねりがないとちょっとご不満そうだったのを覚えている。そのご唐組の再演を観たら、やはり、唐作品は演技の唐メソッドと分かちがたいとつくづく思ったものだ。そのほかテレビの人が演出して三田佳子が主演で、唐さんの娘さんがでた10101で上演したものも観たし、演出家によってまるで変ってしまう作品なのだ。今回はちょっと入れ込みすぎた演出だという印象をもったが、いちよ・もろはを演じた高尾祥子のセリフの喋り方が初演の緑魔子を思い出させたし、ラストのいちよ・もろはをのせたボートが舞台を横切るシーンがキレイだった。この作品は物語の場所の日暮里の坂のイメージ、菖蒲を手にして、夕日の輝くその坂を自転車で滑降するイメージが背後に見える、感じられるかが勝負の芝居。ごちゃごちゃした話はすべて日暮里という風土を顕現させるためにある。しかし、この芝居を観ていつもはてなとおもうことがある。冒頭のアキヨシのナレーションで日暮里の陸橋の下を走る貨物列車が房総のほうへ、九十九里のほうへ向かっていると語るが、日暮里だったら常磐線だろう、常磐線は茨城へ向かっていて、房総へは行かないはずだ、それとも秋葉原で曲がるのかしら・・?
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by engekibukuro | 2009-01-09 11:37 | Comments(0)  

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