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7月15日S「躾」(作・演出:田村孝裕)ONEOR8

吉祥寺シアター。田村は舞台経験のない売れっ子のタレントを芝居の主役に据えて成功させる腕の持ち主だ。それも経験者でも大変な難役をだ。昨年もシアタートップスの芝居で同じケースで(いまは題名、役者名失念)驚いた記憶がある。今回は山本裕典(私は知らない人だが、大勢の山本ファンの女の子がきていた)だが、暴力的な母親に躾だといって殴られて育って、ついに人格崩壊をきたして、躾だといって少女を殺してしまった青年を説得力のある演技で重責を果たした。母親役の岡本麗が、母親というものの虚像を覆すおそろしい母親を演じて山本を支えた。母親の支配力というものが、どんなに複雑で曖昧で利己的なものか、山本ファンにも心の隅で記憶にとどめられるだろう。ほかの人物たちも多彩で、作為の目立つ寸前で面白く描かれている。田村は芝居作りの名手だ。
★「文学界」8月号の松尾スズキの久しぶりの小説「老人賭博」は大傑作だ。250枚のこの小説はめちゃくちゃ面白い。松尾ファンなら必読だ!

by engekibukuro | 2009-07-16 13:24  

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