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3月11日SM「ヘンリー六世」彩の国さいたま藝術劇場

作:W・シェイクスピア、演出:蜷川幸雄、訳:松岡洋子、構成:河合祥一郎。全編そのまま上演すると9時間強の芝居を河合さんが台本を6時間に短縮・構成した舞台だ。それでも前編と後編に別けて、間に1時間の大休憩があって、開演13時、終演九時20分。昨年秋に新国立劇場で鵜山仁演出で全編上演して、数々の賞を受賞した芝居だ。どうしても比べてしまうのは致し方ない。しかし、演出の方針が違うので、両方ともそれぞれ比べ合わせて楽しむのがいい。鵜山演出はかなりリアリズムで、蜷川演出はスペクタクルの要素が強い。それと蜷川演出は、貴族たちの権力争いに巻き込まれた民衆の生活を見せるシーンが多いのが特徴だ。職人同士の決闘シーンの面白さとか、そんな民衆の息吹が舞台から感じられた。新国立で浦井健治が演じたヘンリー六世は蜷川版では上川隆也、ジャンヌ・ダルクをえんじたのはソニン、マーガレットは中嶋朋子だったが、蜷川版では大竹しのぶが二役演じた。それぞれ違った魅力で、異なる演出家で双方とも楽しめるのは、やはりシェイクスピアの戯曲が並外れた力を持っているからだろう。

▼朝、出版健保の歯科へ。先生に「お酒を飲んでいますね、治療中は酒は厳禁です。もし飲んだら治療をお断りするかもしれません」といわれてしまった。長年歯科に通ったが、こんなことは初めていわれた。そうか今朝、気付けにウイスキーを一滴飲んだのが口に臭ったのか。これは失礼なことだった、言われても仕方がない。さて、どうしよう。池袋西武でいなり寿司を買って、さいたま藝術劇場へ。前編と後編の間に1時間の休憩。1時開演で終わったのが9時半。初日なので蜷川さんがカーテンコールに現れた。帰りは内田洋一さんと「シアターアーツ」編集代表の高橋君と一緒。高橋君と佐々木敦「「演劇」のポテンシャル」の話をする。帰宅、水炊きだった。

by engekibukuro | 2010-03-12 12:20 | Comments(0)  

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