人気ブログランキング |

11月11日(木)M★あうるすぽっとS★★東京藝術劇場

★アンドロイド演劇「さようなら」(脚本・演出:平田オリザ、テクニカルアドバイザー石黒浩<大阪大学&ATR知能ロボテイクス研究所>)。出演:アンドロイド「ジェミノイドFJ」、ブリイアリー・ロング(青年団)、アンドロイドの動き・声:井上三奈子(青年団)、F/T10参加作品。平田はロボット演劇の成功にさいし「わたしはスタニスラフスキーに勝った、なぜならロボットには内面がないから」と語った。また「私たちはここまで『働くということ』『生きるということ』をテーマに、ロボット演劇を創ってきました。いよいよ今回は、死についてのロボット演劇です」とパンフに書いている。上手の椅子にアンドロイド、下手の椅子にフランス人女優。下手の女性はどうやら重病らしい。その女性がアンドロイドに、私のために詩を朗唱して、勇気付けて欲しいとアンドロイドに頼む。アンドロイドは低い声で、谷川俊太郎、アルチュール・ランボーの詩、若山牧水の短歌二首、カール・ブッセ「山のあなた」を朗唱する。その微細な唇の動き、体のゆれが、詩の内面性をささえ、病者を慰撫する力を湛えていた。機械でも人間同様、いや人間にはない意力を発揮できることが実見できた。
★★「The Blue Dragon」(作:マリー・ミショー、ロベール・ルパージュ、演出:ロベール・ルパージュ)。F/T10参加作品。カナダ・ケベック出身のピエールは上海でギャラリーを開いている。ピエールの恋人のアーテイスト、シャオ・リンもそのギャラリーに出品している。この上海でピエールはかっての恋人で、いまはモントリオールの広告会社の幹部であるクレールに再会する。クレールは中国で養子を貰う目的があるらしい。劇はこの三人の出会いから、関係の変化、相克を描いてゆく・・。ルパージュの視線は物語と同時に背景の中国文化と、激しく変化する現代中国に注がれている。ルパージュの舞台の主要素である映像での漢字の解析、風景、雨、雪など様々な映像の中に物語が組み込まれてゆく。シャオ・リンはピエールの子供を産むが、一人っ子制度の中国社会は未婚の母には厳しい仕打ちをする。この子の将来は?ルパージュはラストに3通りの未来を提示する・・・。人間や社会にたいするルパージュ固有の距離感が、舞台の魅力にさまざまに変貌するのが、多くのファンをひきつける主軸だろう。今回も実現できていた。
▼メモ。「ブルードラゴン」の主に初日乾杯が劇場ロビーで・・。内田洋一さんはこのブログで紹介したオペラステイビル2Fの丸亀うどんに注目してくれた。扇田昭彦さんとは、ご子息の拓也君が演出した「乱歩の恋文」の話、それと次男の森也くんが新国立劇場の研修公演で「かもめ」のトレープレフを演じる話、さいたま劇術劇場のプロヂューサー渡辺弘さんには松井周さんに依頼した「聖地」ができるまでの興味話をうかがった。
・RUNさま、ご返事をどうも、いろいろ教えてくださって、ありがとう。

by engekibukuro | 2010-11-12 14:03 | Comments(0)  

<< 11月12日(金)S「下谷万年... 11月9日(火)M★シアターコ... >>