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11月28日(日)M「演劇「津軽」主催:青森県立美術館

原作:太宰治、潤色・脚本・演出:長谷川孝治(青森県立美術館舞台芸術部門・藝術総監督&弘前劇場主宰)
全労災ホール/スペース・ゼロ。太宰を村田雄浩、紀行作家Kを川上麻衣子が演じるほかは、弘前劇場や地元の俳優が出演した。太宰が故郷・津軽の旧友を訪ね、自分のしらない津軽の土地を知る旅を書いた小説の舞台化。旅する太宰の後ろには、16歳の津島修治(太宰の本名)がマントを羽織り、学帽をかぶった姿で付いて回る。太宰修治と自問自答を重ねながらの旅だ。そして、この修治の姿と同じ服装をした10数人の若者の一群が、一輪車を舞台を所狭しと自由自在に乗り回わす。これは、修治の心象風景でもあり、パンフでは「太宰の作品たち」と書かれている、それらの象徴化だ。実際、この一輪車のパフォーマンスは素晴らしい疾走感で舞台を席捲、客の目を奪い、大きな見ものになった(豊田児童センター一輪車クラブ)。このパフォーマンスの舞台での比重がおおきすぎて、肝腎の太宰の旧友との再会や、現在の時間の太宰の読者の紀行などの話があまりうまくまとまらない形になってしまったが、長谷川はラストの太宰が、自分を幼少時から育ててくれた小泊に住む乳母のたけに会うシーンで挽回する。たけと太宰の問答は、太宰の本性、裸の姿をさらけだす。このたけを演じた対馬てみの演技は、長谷川の持論”東京の俳優は技術で演技するが、地方の俳優は魂で演じる”という言明の具現化で、太宰を読み返す切っ掛けにもなりうるシーンだった。カーテンコールで対馬が感極まって涙を浮かべると、隣の村田が肩を支えている情景は心に沁みるものだった。
▼メモ。今日の客は、弘前劇場の客とは違う、美術館の集客のようだ。休憩に青森の地元の食材での弁当が、全員に配られた。蟹の身がはいっている、かにおにぎりとか、美味いお弁当だった。このお弁当の魅力があってか、客は開場時から満員、2日間の公演だが成功したようだ。
・孫がきた。歩行ができるようになった。

by engekibukuro | 2010-11-29 11:31 | Comments(0)  

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