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4月4日(月)S「とんでもない女」トム・プロジェクト

作・演出:中津留章仁、シアターχ。初演は2007年、今回は再々演だ。九州のどこかの町で、東京からやってきた男・実明(さねあき)<下条アトム>が、地元出身の妻・日和(ひより)<川島なお美>とペンションを営んでいたが、ある日とぜん家を理由もいわず出てしまう。それから5年、ひよりは音信不通のまま・・。今ではさねあきは探すのを断念し、地元のトシの離れた娘・沙耶香(さやか)<板垣桃子>と籍は入れていないが一緒に暮らしている。ペンションをたたんで、今は地元のホテルで働いている。さやかは、気立てのいい申し分の無い娘で、さねあきに心からつくし、そのことを自分で無上の喜びにしている娘だ・・。ところが、5年ぶりにひよりが突然かえってきた・・。正式に離婚していないし、住居はひよりのものなので、5年間家を勝手にあけていてもさねあきは追い出せない・・。勝手なことをしてきたのに傍若無人に振舞うひよりと、わけがわからず狼狽するばかりのさやかに挟さまれて優柔不断のさねあきは収拾がつかなくなる・・。芝居はそのてんやわんやの状態を中津留が、強いアクセントで面白く描きあげるのが見所だが、この出来事の背景には東京もののさねあきには解らない地元の因襲や差別や血縁のしがらみがあって、ひよりの家出もそれが原因だった。最後にはひよりが5年間じつは真面目に働いていて、さやかとさねあきの関係も認めて、自分は地元のホテルの代表になっておさまりは付く・・。純情娘とわがまま女の間で立ち往生する男という構図の芝居で初演、再演とも面白く観たのだが、今回はちょっと違った。さやかを演じた劇団桟敷童子の板垣があまりにも素晴らしいので、こんな無垢な娘をむやみに翻弄するさねあきやひよりに腹がたち、最後におさまってもとってつけたようで、芝居の構造を飛びぬけた演技がこわすという珍しい例にあったのだ。
▼山田さんの指摘どうりアエラで原発関連のアエラの防毒面の表紙に怒って連載コラムを打ち切った野田秀樹は過剰反応かもしれない。しかし、こういう重大事の情報受容は個人差があって、受容能力の閾を越えると命取りになるこわさがある。そういう意味では毎日が試練だ・・・。

by engekibukuro | 2011-04-05 09:41  

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