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8月6日(土)M★「ナツヤスミ語辞典」S★★「花札伝綺」

★作:成井豊、演出:中屋敷法仁、キャラメルボックズ、新国立劇場、小劇場。中屋敷のアクション連鎖方式の演出が、キャラメルのテイストにはたしてフィットしたのかな。いずれにせよわたしは終始場違いの客だった
★★作:寺山修司、演出:青木砂織、流山児★事務所、目黒・円(旧字)融寺本堂。開幕、”みなさん、本堂の阿弥陀様の像にお尻を向けて舞台にむかっていらっしゃいますが、後ろを向いて阿弥陀様に手をあわせて拝んでからはじめましょう”と声がかかり、全員阿弥陀様に手を合わせた・・・。
・この生と死のアラベスクが織り成す絢爛たる芝居を、メイク、音楽、ダンスなどすべてにわたって精緻に躍動させ、死人や生死の境にゆている人物達を露出させ、躍動させて寺山の世界を寸法どうりに復元させた。墓場の鬼太郎を華麗な男装姿と、あでやかで色っぽい女のしたたりで演じた伊藤弘子が舞台のトーンを高めて圧巻・・。これは3月1日のスペース早稲田の上演時の文章だが、このお寺での上演は、御仏のご加護があったのだろうし、芝居が死者をあつかう芝居でもあり、青木の演出がさらに精緻に、完成度が非情に高いグレードアップした上演に進化した。この芝居インドネシアに持っていて熱狂的に観てくれたそうだし、甲府の善光寺公演では”このお芝居を観て、死ぬのが怖くなくなった”と語ってくれたお婆さんが痛そうだ。それと3・11の大震災はあっというまに津波で肉親を亡くした方々のことのから、日本人の死生観に甚大な影響を及ぼしたと思う・・、この芝居の死に向う姿は現在きわめてアクチュアルに浮かび上がってきたのだ。
▼メモ。打ち上げの席で副住職が”お寺にアングラ芝居がよくにあう”と挨拶された・・・。若杉宏二の4歳の息子さんがウロチョロしていて・・。帰りにほろ酔いで目黒へゆくバスの停留所停がみつからず往生した・・親切な人がいてバス停につれていって下さって、助かった・・。
・おもろで有田芳生さんに会った。被災地には定期的に通っているそうだ・・。

by engekibukuro | 2011-08-07 10:40 | Comments(0)  

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