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6月4日(月)M「サロメ」新国立劇場

作:オスカー・ワイルド、翻訳:平野啓一郎、演出:宮本亜門。
 びっくりしたのは、サロメを演じた多部未華子。野田秀樹作、松尾スズキ演出の「農業少女」で注目され、読売t演劇大賞・杉村春子賞を受賞した女優。確かに「農業少女」は鮮烈な印象を受けた女優だった。「サロメ」は有名なわりには上演数が少なくて、わたしも観たことがなかったが、どうも既成のイメージはサラ・ベルナールが演じたような、成熟した魔性の女(ファム・ファタル)で、そうビアズリーが描いたような女だった・・・、が、翻訳の平野がパンフで書いた”本当のサロメの魅力は少女らしさにある。それが今回の翻訳の肝だ”と・・。その線で選ばれた多部は、どうもわがまま一杯のイマ風の女の子にしかみえないにしても、念願のヨカナーンの首をせしめたあとのラストの長時間、モノローグの一人芝居を立派にやり遂げて、そういう少女を演じぬいたのはエラかった・・。それとサロメの義父ヘロデ王を演じた奥田瑛ニ、舞台俳優としてこれだけ支配力をもつ役者だとは!・・。日本の近代翻訳劇上演の黎期には川上貞奴や松井須磨子がサロメを演じ、評判になったのは話の首を欲しがる女という話の猟奇性もあるだろうが、女優の洋装が珍しかったからだそうだ。現在これを上演する意義とはなどということを閉じれば、宮本の天井を鏡にしたスタイリッシュな演出の冴えもあって、多部、奥田の演技とともに、勉強になたっというべきか・・。
▲唐さんの怪我についての記事を、昨日のサンスポ、読売、朝日の夕刊でみた。集中治療室から病室に戻って快方にむかっているそうだ。早い快癒を待ちたい・・。
・医科歯科大で午前中一杯PET検査、治療の最終段階・・。
・ジョン・ハ-ト「アイアン・ハウス 上・下」(早川文庫)を読んだ。昨年の各種ミステりーベストテンで1位、それにアメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長編小説賞の三作連続受賞がかかっているそうで・・、久しぶりにページを惜しむような面白いミステリーだった・・。、

by engekibukuro | 2012-06-05 09:08 | Comments(0)  

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