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8月22日(水)








▲文藝春秋一挙掲載、芥川賞受賞作品・鹿島田真希「冥土めぐり」読む。障害者の夫を抱え、実家の母や弟に苛まれている女性の話だが、どうも私小説仕立てのようで作者は全然モデルとがはいないといっているのが、どうも違和感を残した。作者は中学生の時、ドストエフスキーに影響され、それまでのカソリックから、ロシア正教に改宗、ニコライ堂に通っている人だそうだが、どうもノミネートされていたちた戌井昭人「ひっ」のほうが、演劇畑というわけではないが面白かった。図書館での9月号の雑誌のパラパラ読み・・。中央公論の御厨貴司会の伊藤之雄と古川隆久の対談「昭和天皇の決断と責任」が面白かった。アタマから激しい全面対決。伊藤の「昭和天皇で伝」は読んでいるが、古川の「昭和天皇」は未読だ。しかし、天皇の責任を論じて南海の戦場で餓死した無数の兵士への責任とかに言及せず、日本の決定的事項の最終判断者が天皇だというシステムを問題にしないのは・・、見当違いの感想だが・・。刺激的対談だがものたりなかった・・。「テアトロ」菅孝行「日本のチェーホフ劇ーリアリズムと抒情の罠ー」、わたしがつねずね日本のチェーホフ劇に感じていることをきちんと書いてくれている。ほかに「新潮」川上弘美「mundus」・・。
・劇作家近石アヤ(難漢字自機で変換dきず)子さんが、「テアトロ」で知った。近石さんは俳優近石真介夫人。わたしは「テアトロ」主催の劇作家大橋喜一さんが講師の「戯曲研究会」でご一緒した。私は戯曲を1本も書かない劣等生だったが、近石さんは今日の高齢者社会を予告した傑作「楽園終着駅」を書き、劇団東演で上演され高い評価を受けた。若い頃から膠原病で入退院を繰り返していらっしゃったという・・。大橋さんも最近亡くなった、合掌!

by engekibukuro | 2012-08-23 09:56 | Comments(0)  

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