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10月27日(土)M「旅程」(作:フジノセツコ、演出:森新太郎)

モナカ興行、三鷹市芸術文化センター星のホール。
 建築資材会社の正、派遣社員たちのごく普通の業務と生活を描いたもの・・。裸舞台の背後は木製の壁にさえぎられ、壁は土台になっていて、土台の上にも人物が現われる、演技空間になっている。話の軸は、会社の商品や業務を車内で調査する委員に選ばれた女性社員の高橋(熊坂理恵子)が、調査するうちに、自社の製品の不備を発見し、その業務の達成が、当人の思わぬなりゆきになっていってしまう・・という、よくある話・・・。そのことをめぐって、同僚や部下、恋人との酒場とか、社内スとかの場所での会話や討論がメインシーンだが、高橋の直属の室長の家庭の崩壊の点描が強い血アクセントになって、さらに正社員と派遣の仕事の仕方の相違とか、およそ現代社会の会社員がこうむるだろう労苦のありさまが描かれる。このいわばありふれてはいるが、当人たち、つまり我々もそうなのだが、生活がかかっかっている現代社会の生活が、強い線描でくっきりとデッサンされいる。俳優たちの演技も、きっちりしたトーンのアンサンブルで、森演出による現代社会のスケッとして出色の舞台だった・・。
▲週刊金曜日の櫂未知子選の俳句欄で、月光ほろりさん(堀切克洋君尾の俳号)の句が3句選ばれ一句が特選、月光ほろりはこの欄でめきめき頭角をあらわしてきた。
季題:桐一葉 特選:桐一葉落ちて見つかるかくれんぼ、・桐一葉風のあはひに落ちにケリ。
季題:障子貼り ・嘘をつくように貼りたる障子かな
・禁酒6日目、ことしはじめておもろも欠席・・。呑まなくても眠れる食欲もあるし、それほどアルコールに依存していなかったのがわかってよかったような、淋しいような・・。 

by engekibukuro | 2012-10-28 08:02 | Comments(0)  

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