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10月28日(日)M「たった一人の中庭」F/T12オープニング

ジャン・ミシェル・ブリュイエール/LFKs、FESTIVAL/TOKYOオープニング作品、にしすがも創造舎。ジャン・ミシェル・ブリュイエールは映像作家、作家、美術家、演出家、写真家、グラフイック・デザイナーなど複数の顔をもつ謎の多いアーテイストだといわれている・・。
今回のにしすがも創造者の根拠地の元校舎の地下と3階の教室、体育館、中庭を使用した、たんに演劇的という以上の巨大複雑なインスタレーションだ・・。地下のシュレッダーで裁断した紙を織り合わせたような衣裳を着て踊るモンスターの映像とライブのダンスフロアから始まって、それぞれの部屋が、教唆する部屋と命名され、そこでは「異例の事態における外国人送還に関する指令」が読み上げられ、入浴する人々の部屋は湯気が立ち込め、サウンド・インスタレーションが情景を際立たせる・・。3階は複雑な情報機器がところ狭ましと配置された政治オフイス、モンスタードレスを試着できる更衣室、そして、アメリカ・ブラック・パンサー党の活動家の演説がラジオから流れているキャンプ。そして体育館へ・・。ここはテント、セキュリテイ管理者、ファション・デザイナー、コック、医師、掃除夫、そして黒人移民らがキャンプ生活を送る。そこでは、強制送還のパフォーマンスが毎日行われる。このキャンプの大半のスぺースを占拠した沢山の無人の電動ベッドが作動しているスペースの床は発泡スチールの小さな丸い珠が無数に敷き詰められ、靴を脱いだ足で歩くと、足がどんどんん沈んでゆく・・。この部屋には抽象アートのオブジェが配置されて、とてつもない異様な体感を強いられる・・。会場の F/Tの女性の係員にきくと、ここが”理想の難民キャンプ”だと聞こえてきた・・。ジャンによると、ヨーロッパには、不法移民やテロリスト、イスラム原理主義者などとされた人々を収容するキャンプが増加しているという、ソフトタッチの難民キャンプへ、この時代に異議を唱え、自らの人間的権利を確保するため脱国してくる人々を不可視化する装置が、このキャンオプなのだ・・。21世紀の人間存在のありよう、そのマチエールを体感させるインスタレーションは異様で不思議な感覚を享受させた。近年、ちょっと独善的な気配を感じたF/Tだが、こういう作品を招致する仕事は、やはりF/Tならではの事業だと感服した。浅慮を改めよう・・。
・ワールドシリーズ、ヤンキースをたたきのめしたア・リーグのデトロイト・タイガースの勢いが、ナ・リーグのサンフランシスコ・ジャイアンツの勢いに負けて3連負、もうあとがない!
・天皇賞、イタリア人騎手ミルコ・デムーロ騎手が、5番人気のエイシンフラッシュを勝利に導いた。ジョッキーのカを感じさせた・・見事な騎乗・・。

by engekibukuro | 2012-10-29 06:50 | Comments(0)  

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