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11月12日(月)S「ぼくに炎の戦車を」(作・演出:鄭義信)

赤坂ACTシアター、企画:梅田芸術劇場。
 韓国の放浪芸人の集団「男寺党」は、皿回し、アクロバット、綱渡り、仮面踊り、人形劇など芸が豊かで多彩、その芸で豊穣を祈って、村々をわたるが、その謝礼あhわずかな食べ物と、一夜の宿だけで、仲間の誰かが死んでもただ石を積んで弔うしかなかった・・、この芸人集団の話を涙して聞いたこことが、チョン・ウイシンのこの劇を書いたモチーフ・・。その集団の頭目(チャ・スンウオン)と親しくなった韓国の陶芸に魅入られた若き日の民芸研究家柳宗悦をモデルにした教師(草彅剛)、その妹(広末涼子)の夫の在日の女給たちの歌や踊りが売りものの料理屋のオーナー(香川照之)などを主軸にした、韓国人俳優による、男寺党の芸の数々披露と、日本の植民地時代の抗日活動家の活動など、韓国の小都市での波乱万丈の3時半の物語り、人々の悲運の重なりと、その時々の日々の笑いの、その重層を描くのは、ウイシンの独擅場で、要所々男寺党の綱渡りのハラハナドキドキで占めるサービスで長時間を飽きさせない・・、最後に抗日活動家を支援していた0-ナーが捕まり、教師も陶芸修業の旅にの出て、男寺党も満州までの長旅に・・、この最後の離散のシーンも「焼肉ドラゴン」以来の心を打つ見せ場・・。今回はそれにウイシン自身が訳したウイリアム・ブレイクのタイトルでもある詩”ぼくに炎の戦車を・・”を草彅が朗読(柳宗悦はW・ブレイクの研究者でもあった)する、それに加えて、日韓の民衆の心からの友好を願うウイシンのメッセージが訴えられる、今の竹島などのぎくしゃくしたナショナリズムを乗り越える、芝居の中での無理のないメッセージで、チョン・ウイシンのそれこそ円熟を感じさせるもので、民族同士が憎みあうことより、友好を深めることのほうがはるかに困難だが、それこそ目指すべきだというウイシンの強い願いが素直に伝わってきた、それをカ-テンコールのとき客がスタンデイングオベーションで応じたのだ。
俳優では、成河、馬渕英俚可、星野園美が舞台を弾ませた・・。
▲ベン・アフレック監督・主演・製作の映画「アルゴ」を見た。イランの独裁者パーレビを追い出してホメイニイーの時代にパーレビをかくまったアメリカに報復して、アメリカ大使館を占拠して大使館員を人質にとったち事件で、カナダ大使の私邸に逃げた6人の男女を、CIAの脱走専門家が、6人をSF映画のロケハンにイランにきたと偽ってこ脱出させた物語り。心臓が飛び出すようなスリルの連続で、映画を見ている気がしないほど刺激が強すぎる映画だった。それにしもナショナリズムとうものの恐ろしさ!福田和也がベン・アフレックがイーストウッドと同じくらい力のある監督だと書いているのが頷ける映画だった・・。

by engekibukuro | 2012-11-13 10:33 | Comments(0)  

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